コーチングの勉強
1投稿者:まりや  投稿日:2003/03/09(日)23:09:31
コーチへの道
117投稿者:「チームワークのモデル」  投稿日:2004/01/22(木)03:38:01
しかし本来求められる「チーム」や「チームワーク」とは、
自己犠牲に基づくものではないはずです。
自己犠牲や他との対抗意識がチームワークをつくるのではなく、
チーム内のメンバー構成やチームリーダーの働き、
チームメンバー間で培われる信頼関係やコミットメントが
チームワークに影響するのです。
そしていまや、チームワークは会社組織にとっての資産として、
とらえられるようになってきています。

これまで、会社の資産は「ヒト、モノ、カネ、知的資産」などに
集約されてきましたが、ここに来て、組織内の人間関係も
「ソーシャルキャピタル(社会資産)」として評価されるように
なってきたのです。

「ソーシャルキャピタル」については次回続けたいと思います。
118投稿者:「コミュニケーションの全責任を負う」  投稿日:2004/02/03(火)14:12:19
今週からスタートしたCTPの新しいモジュールの中に
次のようなレクチャーがあります。コミュニケーションには
バーバル(言葉)とノンバーバル(言葉以外)があります。
伝わっているコミュニケーションを全部で100%とすると、
バーバルが7%、ノンバーバルが93%(話し方−口調、抑揚、
語調の強弱などが38%、ボディーランゲージ−表情、
身振り手振り、姿勢などが55%)の割合だといわれています。
言葉の意味そのもののインパクトはたった7%にすぎません。
(モジュールK−8 「コーチング・フロー」より)

先先日、ノンバンク系の中堅企業でコーチング研修を行いました。
その中でこのデータを紹介し、話の内容だけでなく、声のトーンや
態度も含めて、コミュニケーションの全責任を自分が負うことが
コーチングのスタートだという話をしたところ、マネージャーの
Aさんから反論がありました。Aさんは地方都市で支店長をしています。
119投稿者:「コミュニケーションの全責任を負う」  投稿日:2004/02/03(火)14:17:45
「桜井さん、それは違うんじゃないの。仕事してる上では
内容がすべてでしょう。言い方が悪い、顔が怖いっていうのは
確かにあるだろうけど、そんなことよりも。言ってることの
妥当性の方が何倍も大事でしょう。声とか顔つきを問題に
されたらかなわんなー。大切なのは何を話したかという
内容でしょう。あとは受け取る側の問題ですよ。
僕は間違いだと思ったら相手がどう思おうと間違いだと
言いますからね。それが僕のポリシーだから。言いたいこと
言うから会社ではまわりから煙たがられてると思うんですよ。
それはわかってる。でも、僕は会社のためだと思って、
言いにくいこともはっきり言うわけですよ。昨日も会議で
そういう場面がありました。みんな黙っちゃったけどね。
それで相手がどう思おうとそれは相手の問題でしょう。
桜井さんこの考え方は、間違ってますか?」
「間違ってるかどうかはわかりませんが、
ひとつ質問してもいいですか?」「どうぞ」
「Aさんにとっての会議の目的は何ですか?」
「建設的なディスカッションをして、会社をいい方向に
向かわせること」「その目的はどの程度達成していますか」
「100点満点で30点」「ずいぶん厳しい評価ですね」
120投稿者:「コミュニケーションの全責任を負う」  投稿日:2004/02/03(火)14:22:11
「僕がいくら発言しろ、いいたいことがあったら言えといっても、
 ほとんど出てきませんからね。」「なるほど。原因は何ですか?」
「反論できないようなこと言うからかな」「Aさんの意見が正しい
 からですか?」「いや、反論するのがこわいんじゃないのかな」
「どうしてですか」「うーん?僕の言い方の問題ってこと?怖かった
としてもそれを越えて反論してくるのが筋なんじゃないの?」
「ということは、建設的なディスカッションをするよりも、
 怖さを乗り越えさせる事の方が大切という事になりませんか?」
「いや、だから会社というのは目標達成のためにやるのは当たり前
 なんだから、それは相手の受け取り方の問題なんじゃないの?
 桜井さん、社員というのはそういう同意の下に働いているんじゃ
 ないんですか?」「Aさんのおっしゃってることは間違って
 いないと思いますよ。でも、周りから見れば怖すぎて、発言
 しにくいってことはあるんじゃないのかなー?こうやって
 話してても怖い感じありますよ」「確かにね。多少それは
 感じてますけどね。つい声が大きくなっちゃうんだよね。
 桜井さん、どうしたらいいんだろう?」「どうしたらいいと
 思いますか?」「うーん?」
121投稿者:「コミュニケーションの全責任を負う」  投稿日:2004/02/03(火)14:24:23
「Aさんの目的である建設的なディスカッションを生むためには
 どうしたらいいと思いますか?部下の受け止め方に委ねる
 のではなく、Aさんがつくりだすとしたら?」「うーん?
黙るってことかな。部下が発言するまで黙っている。」
「なるほど。ほかにもアイデア出してみましょう。どんなことが
できますか?」「大きな声を出さない。バカやろーとか!アホ!
とか言わないようにする」「それは大事ですね!バカやろーーと
言われたら、僕も発言しないだろうなー。ほかにもありますか?」
「思い浮かばないな」「そうですか、今あげた中で、実際に
やるとしたらどれをやりますか?」「やれるとしたら<黙る>かな。
部下が何か言うまで黙っている。」「Aさんが黙って部下の発言を
待つことができれば状況は良くなるということですか?」
「少しは良くなるんじゃないかな」「そのとき、どんな表情を
していたら部下は発言しやすいと思いますか」「あんまり
しかめっ面じゃ良くないだろうね。少しは優しそうな顔を
作らなきゃいけないのかな。でも、そんなに急には変えられないな」
「そうですよね。でもそれができたらなおいいですよね。
 Aさん、ここまで話してみてどんなことを感じていますか?
 最初にAさんは、受け取る側の問題だと言いましたよね。
 そのことについてはどうでしょう?」
122投稿者:「コミュニケーションの全責任を負う」  投稿日:2004/02/03(火)14:25:27
「その考えは今でも変わりません。でも、部下のせいにする
 だけではなくて、自分の方から何か試してみてもいいかなと
 少しは思ってます。」

 --今、相手から返ってきている反応が、自分のコミュニケート
したことである--これはコーチングのもっとも基本的な考え方です。
何を言ったかではなく、相手に伝わったことが自分の伝えたこと。
つまり、コミュニケーションの全責任を自分が持つということ。

言っている内容だけでなく、言い方、顔つきも含めて、
相手にどのような影響を与えるのかに責任を持つ。
そのスタンスを持つことがコーチングのスタートといえるでしょう。
123投稿者:「関わり方にはパターンがある」  投稿日:2004/02/03(火)14:29:21
職場や取引先などで「どうもあの人とは仕事がしにくい」
「コミュニケーションがかみ合わない」という人は
いないでしょうか。理由はいろいろあるでしょう。
「威圧的なものの言い方をする」「優柔不断でなかなかものを
決められない」「細かいことを聞いてくるのでイライラする」
「自分ばかり話しているから」
「性格的に合わない」「生理的に合わない」とあきらめてしまう
こともできますが、関わり方を変えるだけで、その人と新しい
関係を築くことができるかもしれません。その人は、あなたと
関わりのパターンが違うだけで逆にあなたに欠けている部分を
補ってくれる大切なパートナーになりうる可能性もあるのです。
コーチングで大事な考え方のひとつにテーラーメード(個別対応)
があります。多くの場合、私たちの他人との関わりのパターンは
固定化しています。しかし、固定化した関わりのパターンは、
周りの人を「合う人」「合わない人」という二つのグループを
分けてしまうなど、他人との関係を発展させる可能性をせばめる
ことにもなりかねません。誰に対しても同じ関わり方をする
のではなく、相手に合わせてインタフェース(接点)の取り方を
変えていく。優れたコーチは、状況や相手に応じて常に自身の
コミュニケーションをテーラーメードにすることができます。
124投稿者:「関わり方にはパターンがある」  投稿日:2004/02/03(火)14:31:14
テーラーメードのコミュニケーションをつくりだすためには、
まず自分自身がどのようなパターンをもっているかを知る事が
必要です。自分がどんな態度をとりやすいのか、どんな表現を
つかいやすいのか。そういったことを知り、意識するだけで
他人との関わりのパターンを変えることが可能になります。
次のステップとしては、相手のパターンを見分けること。
どういう表現を使うと相手に伝わりやすいのか、
どんな話の展開を相手は好むのか、どうすればやる気を
起こさせることができるのか。自分のパターンと照らし合わせ
ながら、関わり方を変えていくことができれば、人との関わりの
可能性は大きく広がるでしょう。私たちの他人との関わりの
パターンは、おおむね次の4つに分けることができます。
・ 人や物事を支配していく「コントローラー・タイプ」
・ 人や物事を促進していく「プロモーター・タイプ」
・ 分析や戦略を立てていく「アナライザー・タイプ」
・ 全体を支持していく「サポーター・タイプ」
あなたはどのタイプだと思いますか?
あなたの苦手なあの人はどのタイプだと思いますか?
125投稿者:『4つのタイプの特徴』  投稿日:2004/02/05(木)23:28:46
第1回目では、関わり方のパターンを見てきました。
以下の中で、あなたは、どのタイプだと思いますか。
また、職場で気になる人のタイプはどれだと思いますか。

 ・ 人や物事を支配していく「コントローラー・タイプ」
 ・ 人や物事を促進していく「プロモーター・タイプ」
 ・ 分析や戦略を立てていく「アナライザー・タイプ」
 ・ 全体を支持していく「サポーター・タイプ」

このタイプを自分で認識し、また、相手のタイプを認識することで、
より生産性のあがるコミュニケーションを交わすきっかけを
つかむことが出来ます。それぞれ4つのタイプの一般的行動傾向と、
対人関係を一部ご紹介します。それぞれのタイプで当てはまる人を
思い浮かべてください。
それぞれのタイプの人が思いうかびましたか?
それぞれのタイプの人に、どんなように接すると、
仕事に対するモチベーションがあがるかインタビューしてみましょう。
126投稿者:『4つのタイプの特徴』  投稿日:2004/02/05(木)23:29:46
◆コントローラータイプの特徴
 <一般的行動傾向>
 □行動的、野心的、エネルギッシュ
 □自分の思い通りに物事をすることを好む
 □リスクを恐れず目標達成に邁進する

 <対人関係>
 □人を寄せ付けない印象を与える
 □優しい感情を表すことは苦手で他者から怖がられる
 □人をコントロールしたがる

 ◆プロモータータイプの特徴
 <一般的行動傾向>
 □アイデアが豊富で創造力もある
 □人と活気あることをするのが好き
 □楽しいことが好きでエネルギッシュ
 
 <対人関係>
 □いっしょにいて楽しい人
 □ときにうぬぼれ屋、お調子者といわれる
127投稿者:『4つのタイプの特徴』  投稿日:2004/02/05(木)23:30:35
 ◆サポータータイプの特徴
 <一般的行動傾向>
 □人を支援することを好む
 □あたたかく、穏やか
 □職場では協調性が高く、意欲もある

 <対人関係>
 □他者の気持ちに敏感
 □親密な人間関係を築く

 ◆アナライザータイプの特徴
 <一般的行動傾向>
 □物事に取り組むとき、データを集め分析する
 □プランニングや計画するのが好き
 □客観的、冷静

 <対人関係>
 □他人からは頑固、まじめと言われる
 □対人関係も慎重
 □孤立してもあまり苦にならない
128投稿者:『あんた、そんなもんじゃないだろ。』  投稿日:2004/02/10(火)22:19:02
コーチは相手の可能性を引き出す。確かにそうです。でも、
どのようなスタンスで相手から引き出そうとしているかは
コーチによってずいぶん違うようです。あるコーチは
静かなトーンで『あなたのサポートをしたい。』と、また
別のコーチは熱く『あなたの中に答えがある!』と、頭の中で
繰り返し唱えています。で、私はというと、結構頻繁に
『あんた、そんなもんじゃないだろ。』と静かに熱く内側で
叫んでいます。先日ある企業で営業マントレーニングを実施しました。
営業マンにコーチングスキルを学んでいただくわけです。
丸1日のトレーニングの後、課題を出し、現場で実践してもらい、
1ヶ月後、その課題の振り返りのために、もう1日集まって
いただくというプログラムでした。フォロートレーニングの場で、
いい人そうに見えるものの、パッションを感じない30代前半の
営業マンに問いかけました。
「この1ヶ月間でどういう変化がありましか?」
彼はいい人らしく、真面目に答えました。「前回先生が言っていた
会話と対話というのをクライアントと話すときに意識したんですが、
なかなか対話ができないんです。さらっと終わってしまうというか。
どうするといいんでしょう?」
129投稿者:『あんた、そんなもんじゃないだろ。』  投稿日:2004/02/10(火)22:23:48
私は強いトーンで言い放ちました。「なんで対話できないんですか?」
こちらの先制パンチに彼はたじろぎました。「なんで。ん〜、、、」
追い討ちをかけるように立て続けに質問を投げかけました。
「そこまでクライアントのこと考えてないんじゃないですか。」
「、、、そうかもしれませんね」「かもしれませんっていうのは、
そうでないかもしれませんっていうこと?」「、、、もっと
本質的なことを引き出せたら、もっとこっちもプランを
考えていけると思うんですけど」「最初に考えるから、
引き出せるんじゃないんですか。」「、、、そうですね。」
突然それまでの「全部話しを聞きますよ。」オーラを急変させ、
ぐいぐい突っ込む私に、彼の眼は点になりました。
さらにスピードを上げて彼に次から次へと質問を浴びせかけました。
「営業やって何年ですか?」「まだ2年です。」「この2年間で
自分の営業スキルはどれくらい上がったと思います?」
「あんまり上がってないですね。」「100点満点にしたら、
2年前が何点で今が何点。」「ずっと50点ぐらいから変わって
ないかもしれません。」「まずいんじゃないの。」「まずいですね。」
「なんで成長してないの。」「目先のことに追いまくられていて。」
「それって、1年後も同じこと言ってるんじゃないの。」
「や、スキルあげたいとは思っていますけど。」
130投稿者:『あんた、そんなもんじゃないだろ。』  投稿日:2004/02/10(火)22:27:33
「あげたいとは思っていますけど?『たい』と『は』と
『思ってる』と『けど』がついちゃったらやらないでしょ。
だってもし彼女が、『結婚したいとは思っていますけど、、』
っていったらどう思います?可能性は高い、低い?」
「あんまり高くないですね。」「でしょ。やっぱり1年後も同じ?」
「いや、スキル高めたいです。」「たいっていうのは、高めるって
いうこと?」「はい。」「50点が何点になるわけ?」「80点。」
「おお〜、強く出たね。2年で1点も上がらなかったのに、
いきなり30点。」「はい。」「30点上がったら何が変わるの?」
「もっとクライアントのことを考えて、情報引き出して、提案してる
と思います。」「なんか教科書的だな。ほんとにそうするの?」
「ほんとに。」もう彼の顔は紅潮し、姿勢は前のめりになっています。
激しく二人でスポーツをやっているような感じです。「要するに
クライアントをどうしたいの?」「どうしたい?」「そう、
クライアントにどうなってほしいの?」「ブランドを高めて
ほしいです。」「ブランドって。」「今いろんな顔を出して
しまっているので、統一感がないなと。」「いいじゃん、
統一感なくても。」「いや、やっぱり他と差別化できないと。」
「差別化できたら自分にとってどういういいことがあるんですか?」
「自分にとって?」「そう。」「達成感ありますね。」
131投稿者:『あんた、そんなもんじゃないだろ。』  投稿日:2004/02/10(火)22:28:01
約15分のやり取りの間、私はずっと頭の中で
「あんた、そんなもんじゃないだろ。」といい続けていました。
そんなところで止まっていていいのかと。
もっとやれるだろうと。あんた次第で幾らでも状況を変えられるだろうと。

人の可能性を引き出すのは、やりがいに満ちた仕事だと、
最近つくづく思います。
132投稿者:『タイプ別のアプローチ法』  投稿日:2004/02/11(水)00:01:40
第1回と第2回では、ひとには4つのタイプがあり、それぞれの
行動と関わりの特徴を紹介しました。例えば、部下やクライアント
と向かい合った時に、相手のタイプが何であるかを考えると、
相手に対して興味が持てるようになります。今回は、具体的に、
それぞれのタイプとどのように関わったら効果的なのかについて
紹介したいと思います。

ひとつのタイプの診断が出たからといって、
人はいつもそのタイプの行動を取ったり考え方をしたりするとは
限りません。また、「あの人はこのタイプだから、こういう性格だ、
だからこういう関わりをすればいいだろう」という決めつけも、
かえってコミュニケーションを狭めます。
タイプ分けは、これまでコミュニケートすることが難しかった
相手に対して別のアプローチができる可能性が生まれたり、
複数のインターフェースを持って、人と関わることを可能にします。

タイプ分けによって人の傾向を知り、コミュニケーションの可能性を
広げるためのひとつの視点として利用することが何よりも大切なのです。
133投稿者:『タイプ別のアプローチ法』  投稿日:2004/02/11(水)00:03:51
◆ コントローラーとの関わり方
 〜人も物事も支配していくコントローラータイプ〜
 ・頭ごなしにものを言うと、回路が閉ざされてしまう
 ・くどくどと長く話すと、フラストレーションを起こす
 ・単刀直入に話してもだいじょうぶ
 ・コントロールしようとしない

◆ プロモーターとの関わり方
 〜人も物事を促進していくプロモータータイプ〜
 ・「どんなことがやりたい?」などと質問をし、
  アイディアを引き出してあげると、とてもモチベーションが上がる
 ・アイディアがどんどん出て来て拡散しやすいので、「どの
  テーマに絞ってやっていくか」について話し合うと有効に機能する
 ・ネガティブなアプローチは避ける

◆ アナライザーとの関わり方
 〜分析や戦略を立てていくアナライザータイプ〜
 ・「すぐ動きなさい」と言うと、それだけで動けなくなってしまう
 ・彼らは大量のデータを欲しがっていることを理解する
 ・少しずつ変わりたがるので、大きな変化を強いるとプレッシャーとなる
 ・感情表現が苦手なので、内面に注意を向けることが必要

◆ サポーターとの関わり方
 〜全体を支持していくサポータータイプ〜
 ・NOと言えないので、「NOと言ってもいいんだ」ということについて話す
 ・提案、要求をちゃんとさせることも必要
 ・やっていることをきちんと認めてあげる
134投稿者:『ソーシャルキャピタル』  投稿日:2004/02/18(水)13:05:01
1989年、パソコン通信が始まった頃は、毎晩のように
ホストにアクセスし、メールを交換したり、チャットを
楽しんだりしました。ときには、アメリカのホストに
アクセスすることもありました。特に必要があったわけでは
ないのですが、新しいことが始まるような気がして、わくわく
たものです。その頃はまだインターネットが普及しておらず、
もちろんプロバイダーもありませんでした。ごく限られた
研究機関などがインターネットのアクセスポイントであったと
思います。メールでやりとりをしているとき、彼からのメールに
次のように書いてありました。「伊藤さん、インターネットに
アクセスできませんか?パソコン通信だと電話代がすごく
かさむんです」彼は研究者で、すでにインターネットにアクセスし
他の研究者などと情報のやりとりをしていたようです。残念ながら
私にはパソコン通信とインターネットの違いがすぐには理解
できませんでした。パソコン通信は、ホストという大きな掲示板に
書き込んだり、書き込まれたりしたものを自分で見にいくという、
解りやすく、イメージしやすいものだったのですが、
インターネットとなると、私にはその仕組みがなかなか理解
できませんでした。実際、メール交換にしても、パソコン通信で
充分だと思っていました。
135投稿者:『ソーシャルキャピタル』  投稿日:2004/02/18(水)13:07:47
しかし、彼はさらに次のようなメールを送ってきたのです。
「伊藤さんとメールの交換をするためには、伊藤さんと同じ
パソコン通信の会社と契約しなければならないし、他の人と
メールの交換をするときには、また別の会社と契約を
しなければなりません。それだけではなく、メールを読むために
毎回ホストに電話をかけてアクセスしてメールを取りに
行かなければなりません、それでは、送ったり受け取ったり
する情報量やスピードが制限されてしまいます。」私は聞きました。
「そんなに大きな量の情報を交換しているの?」「そうです、
研究のデータなど」「研究データ?」「はい、今、研究者は
お互いにインターネットを使って、毎日、発見したことや、
研究のデータを交換したり、自分のサイトに紹介したりしています」
「協力し合っているということ?」「そうなんです。これまでは、
研究室という部屋の中での研究でした。または学会に行ったときや
学会誌を通して情報を得ていましたが、今はそうではなく、
インターネットを介して、毎日学会を開いているようなものなんです。
研究者の間では、情報の開示は常識なんです」
136投稿者:『ソーシャルキャピタル』  投稿日:2004/02/18(水)13:10:07
これまで、学術的な研究は、研究者とそのグループによって
なされていました。それに対して、インターネットを介することで、
ワールドワイドに、そしてジャンルを超えて役に立つ情報を
交換し合うことが可能になったというのです。研究が、
ネットワーク上で発展するようになっていることに初めて
気づかされました。同時に疑問も残りました。「でも、
大事な研究の成果を人にあげてしまったら、他の研究者に成果を
とられてしまうことにならない?」「もちろんモラルは必要ですが、
それにも増して研究のスピードを上げたいというニーズがあります。
また、他の研究者に情報を提供することは、同時に他の研究者からの
情報提供を受けることも意味するんです。」彼は薬品の開発者であり
研究者なのですが、システムの開発者のあいだでも、同じような
情報の交換が行われています。システム開発の途中で知りたい
ことがあると、メールやIM(インスタント・メッセージ)を
使って質問をします。ネットワークの中にいるメンバーは、無償で
情報を提供してきます。確かに情報の独占が有効なアドバンテージ
であることに変わりはないのでしょうが、同時に情報の開示
(リソースの開示)も同じように大事な意味を持つのだと思います。
137投稿者:『ソーシャルキャピタル』  投稿日:2004/02/18(水)13:12:14
およそ10年前にはすでにこのような新しいタイプの関係が
インターネットを介して広がっていました。そして今、
会社組織の中でもこのような関係が求められるようになりつつ
あります。お互いが持っているリソースをシェアしあうことによって
組織の知的財産を増やすことができる。たとえば、パソコンが
使える人が、隣の人に教える。自分の持っている人的な
ネットワークを会社の他の人にシェアする。どんなに価値ある
情報を持っているスタッフがいたとしても、彼らがそれを他の
スタッフにシェアしなければ、その会社は個々がもっている
リソースを活かすことができません。ソーシャルキャピタルとは、
リソースがシェアされる、または自分の持っているリソースを
安心してシェアすることができる、その関係を意味します。
リソースには、情報、アイディア、規範、ビジネスチャンス、
経済的、精神的サポート、善意、信頼、協力といったものが
含まれます。どんな会社にもソーシャルキャピタルはあります、
しかし、その量は会社によって異なります。枯渇することもあれば
増加することもあります。浪費されることも、それに投資される
こともあります。
138投稿者:『ソーシャルキャピタル』  投稿日:2004/02/18(水)13:12:59
単に会社に人がいて仕事をするだけでは充分ではなく
個々が持っている価値ある情報、役に立つ情報が
どれだけ他のスタッフにシェアされているか、
また、シェアできるようなベースがあるかによって、
ソーシャルキャピタルの量を測ることができます。
そして、高いソーシャルキャピタルは、当然会社に利益をもたらします。

会社のソーシャルキャピタルを主観的に判断するものとして、
その会社の雰囲気があります。
また、その会社の中で交わされている会話の中に見ることができます。


ソーシャルキャピタルとコーチングの関係については、次回にします。
139投稿者:『4つのタイプ別質問のしかた』  投稿日:2004/02/18(水)13:15:18
タイプ分けは、相手の物事の捉え方を理解する上で
とても役に立ちます。今回は、それぞれのタイプが行動
しやすくするための具体的な質問の仕方をご紹介します。
もちろん、人はそれぞれ違いますので、すべてがこのとおりに
いくわけではありませんが、タイプに応じて受け入れやすい
関わり方というものがありますので、コーチングする上でも、
参考にしてみてください。

有益な質問は、その人の中にある情報や知恵を引き出すための
黄金のツールです。どの人の中にもそのリソースはあるのですから、
いかに効率よく、相手が答えやすく質問をするかが、
コーチとしての腕の見せ所です。
140投稿者:『4つのタイプ別質問のしかた』  投稿日:2004/02/18(水)13:18:25
■コントローラーの場合:コントローラーは基本的に質問される
ことを好みません。それは質問は構造上質問する側が
コントロール権を持つからです。「何のためにこの人はこの情報を
自分から取ろうとしているんだろう」などと猜疑心をちょっとでも
持たれたらコントローラーから引き出すことは難しくなります。
コントローラーから情報を引き出すには、まず、なぜ何のために
それを知りたいのかを明示する必要があります。できれば、
より質の高い「判断」を下すためには、ぜひこの情報が必要である
というような言い回しがよいでしょう。質問も「教えてほしい」
「聞かせてほしい」というような表現で問いかけるのが得策です。
コントローラーは「先生」をやるのが好きですから。
■プロモーターの場合:プロモーターは問いかけられることを
好みます。たくさんのアイディアを制限なく自由に語りたいと
思っていますから、なるべく間口を広くとって質問してあげる
のがよいでしょう。「君の考えどこからでもいいから聞かせてよ」
「どんなアイディアがある?」そして何かプロモーターが発言したら
明確にレスポンスを返す。できれば同じあいづちを2回繰り返す
ぐらいがちょうどよいかもしれません。「それで、それで」
「なるほど、なるほど」「他には、他には」。プロモーターの
アイディアは更に広がりを見せること請け合いです。
141投稿者:『4つのタイプ別質問のしかた』  投稿日:2004/02/18(水)13:22:41
■サポーターの場合:サポーターに問いかける時はどんな時もまず
「最近よくやってくれてるな」「この前の仕事よかったぞ」などと
いった肯定的なメッセージを投げかけ、それから質問します。それがないと
サポーターの頭は「認められているだろうか」というところでぐるぐる
してしまい、質問に対してなかなか冷静に客観的に答えられないのです。
まず肯定し、そこに「合意」があることを示し、安心感を与えることで
相手の創造力を活性化することが可能になります。サポーターは
基本的にはどのような質問にも答えてくれます。ただし最初のこの
承認がないと自分の意図とは別に、相手が期待するような答えを
返してくる可能性がありますので、気をつける必要があります。
■アナライザーの場合:アナライザーへの質問は具体的である
必要があります。「最近どう?」などと間口の広い質問をされると
どこから始めてどこで終わらせたら相手の質問に「正確」に答えた事に
なるか、シミュレーションができず、困惑してしまいます。
アナライザーに質問をするときは、「○○について聞かせてほしい」
と間口を絞り、具体的に問いかけることが大事です。またアナライザーは
自分の主観よりも客観的な事実を語るのが得意です。主観には「正確さ」が
ないからです。相手がワインが好きだとして、「ワインの魅力をどんな
ところに感じるの?」と聞くよりも「ワインを選ぶコツは何?」と
客観情報を用いて答えられる質問をしてみましょう。
142投稿者:『タイプ分けのクラスを受講して』  投稿日:2004/02/27(金)02:38:00
タイプ分け最終回は、(株)ケン・コーポレーション人事部の
竹嶋康史氏に、タイプ分けのクラスを受講しての感想を伺いました。
竹嶋さんは、1月26日〜2月16日の毎週月曜日に、CTPの
新モジュール「タイプ分け(1)」のクラスを受講されています。

「以前からタイプ分けに関する本を読んだり、研修を受けていました。
 ですから、ある程度、内容については理解していました。
 ただ、実際の生活やコミュニケーションで活かす機会を
 自分は積極的に作っていなかったように思うんです。
 今回、クラスの宿題などを通して、実際の日常の中で実践できる
ようになったのは、成果だと思いました。第一回目のクラスの宿題で、
 それぞれのタイプに典型的に当てはまると思われる人を
 周囲から4人選び出し、インタビューするというものがありました。
そこで、アナライザーであれば、なかなか答えてくれなかったり、
 プロモーターであれば、ぽんぽん色々と答えてくれたり、回答の
内容だけではなく、伝え方や、質問に対する反応の速度が違う。
 コントローラーは、コントローラーの答え、サポーターは、
 サポーターの答えを持っていて、実際やってみて、
 コミュニケーションの中でタイプ分けの対応はできるものだなと
 実感することが出来ました。
143投稿者:『タイプ分けのクラスを受講して』  投稿日:2004/02/27(金)02:39:39
 私自身についていうと、環境や時間の経過で、
 多少自分のタイプが変わっていくことに気がつきました。
 昔は、コントローラーが強かったんですが、コーチングを
 勉強するようになって聞く耳を持つようになり、
 コントローラーの部分が低くなりました。
 意識して行動をすることで、タイプががらっと変わることも
 あるのです。ちなみに、プライベートと会社ではタイプが
 変わるということはありません。コーチングを勉強してから、
 会社でも、自分を素直に出せるようになったからだと思います。
 来週から「タイプ分け(2)」のクラスを受講します。
 そこで、また実践を積んで、タイプ分けを活用していきたい
 と思っています。」
144投稿者:『海外情報〜コーチング人口1千万人を夢みた男』  投稿日:2004/03/04(木)04:58:17
「世界中の1千万人の人がコーチングを体験をしたら、それは、
コーチ業界にどのような影響を与えるだろう?」
この問いを投げかけた人がいます。その名前はトマス・レナード。
アメリカでコーチ業界を大きく発展させた中心的な人物です。
このメッセージは、2002年の8月にレナード氏が配信する
メールニュースに流れました。その答えとして彼が提起したのは
次の3つです。
1.「コーチングって何?」と聞く人がいなくなる
2.コーチングの効果を実際に体験する人たちは、
その有益性ゆえに、一生涯コーチを雇うようになる
3.コーチが職業として世の中に認められるようになる
(認定制度が確立される)

これらを実現するために、レナード氏は、数多くのプロジェクトを
手がけ、コーチング業界を世の中で認知させるために勢力的に
取り組んでいました。私が始めて彼に会ったのは、1999年に
アトランタで行われたコーチの大会。当時レナード氏が取り組んで
いたのは、「コーチ業界を担うリーダーたち」をテーマに、
各国のコーチたちをホテルの部屋に招待し、インタビュー形式
による撮影を行うというものでした。
145投稿者:『海外情報〜コーチング人口1千万人を夢みた男』  投稿日:2004/03/04(木)07:14:18
弊社の伊藤守もそのインタビューを受けた一人であり、私は
通訳として参加しました。ソフトでいながら、意思の強さを
感じさせる鋭い視線が今でも鮮明に思い出されます。
レナード氏の情報収集力と整理力は尋常でなく、同時に、
それらを惜しみなく分かち合う精神も常識を超えています。
それを形にしたのが2001年に創設されたコーチングの
ポータルサイト、「コーチヴィル- Coachville」です。
このサイトは、コーチたちと、コーチングに興味がある人たちに
コーチングの「リソース(源)」をいつでもインターネットから
簡単に入手できるように用意されたもので、コーチングの
セッションで使える何百種類ものツール、ドキュメント、
ヒント集や、過去に行われた電話会議のオンラインクラスの録音、
Eカード、ウェブに貼るバナーなどが提供されました。
2002年までの2年間、誰でも無料で利用できたというのも
仰天するようなしかけです。これも1千万人プロジェクトを
達成するための第1フェーズだったと言えるでしょう。
このコーチヴィルとコーチ・トゥエンティワンが提携を
結んだのが2002年10月。日本のコーチングの現状に
沿ったコンテンツの翻訳から始まり、現在では、
1000人近い会員の方が利用されています。
146投稿者:『海外情報〜コーチング人口1千万人を夢みた男』  投稿日:2004/03/04(木)07:15:50
コーチヴィルのコンテンツを翻訳する際にそれこそ何百もの
ツールやドキュメントを目にしました。それらからは、世界各国の
コーチたちによる「私たちはこれを使ってうまくやっている」という
自信と誇りが伝わってきました。そのコーチの心意気を込めるために、
翻訳者も自身がコーチとして活動している人に依頼しました。

コーチヴィルのウェブサイトは日本のほか、スペイン、イタリア、
アイルランドにもあり、それぞれの国らしいコーチング事情を
垣間見ることができるのが興味深いところです。
残念なことに、レナード氏は昨年2月に47歳で急逝しました。
そのニュースはショックとして業界を駆け抜けたのですが、
コーチングを広めるために文字通り、命を懸けたといえるのでしょう。
彼が目指していた、「1千万人がコーチングを体験する」という意思を、
コーチとしての仕事する私たちは引き継いでいきたいと思っています。

147投稿者:『出会ったその場で関係を作る』  投稿日:2004/03/11(木)02:23:39
私が大学時代、一番仲の良かったのがM君でした。入学式当日
ラグビー同好会への入会の勧誘を受けた私は3年生に連れられて
喫茶店に行きました。そこに先に別の3年生に連れられて
来ていたのが、M君でした。白い、編込みの入った靴を
かかとをつぶして履き、タブタブのジーパンに、紫色の裏地が
付いた白いジャンパー。頭はほとんどパンチパーマです。
ほんとにK大生?と疑いたくなるようないでたちでした。
そのM君が私を見るなり、「おう、お前どこの出身?」
同級生とはいえ、いきなり「お前」と言われ、少し戸惑いながら
「し、静岡だけど。。」と答えると、「俺は愛知、豊橋。
知ってる?近いじゃん。よろしくな!」いきなり握手を求められ
力強く手を握られました。その頃、人と仲良くなるときは、
まずは2メートルを1メートル半に、次に1メートルに、
そして何回か会ったところで50センチまで、そんな風に
思っていた気がします。それが常識だと。M君はそんな私の常識を
一気に崩しました。いきなり30センチに入ることが可能なんだと
教えてくれました。それはとても新鮮な驚きでした。
その日、私は同好会への入会を決めました。それは、3年生の
勧誘がうまかったからでも、その同好会が強かったからでもなく、
M君という人間に魅力を感じたからでした。
148投稿者:『出会ったその場で関係を作る』  投稿日:2004/03/11(木)02:26:56
それからの4年間、何度も何度もM君がいきなり30センチに
入るのを目撃しました。一緒にレストランに行けば、水を運んで
きたウェイトレスをしっかり見ながら「サンキュー!」
誰でもウェイトレスに軽く会釈ぐらいはするでしょうが、
いちいち向こうの顔をしっかり見て、「サンキュー!」とは
なかなか言わない、いや言えないと思います。彼はそれを
いとも簡単に、当たり前のようにやってしまう。その
「サンキュー!」をきっかけにウェイトレスやウェイターと
話しが弾んでしまうということもよくありました。
M君に自分の友人を紹介すれば、かつて彼が私にしたように、
いきなり「ため口」で話しを始めてしまう。「オッス!俺はM。
よろしくな!」そして私の友人達はたとえM君と一回会っただけ
であっても、しばらくしてから「M君って元気にしてる?」
とM君のその後の様子を聞きたがるのです。どのくらいの時間を
かけて他人と関係を作るかについては、実は誰かが目の前に
来る前に、ほとんどの人は内側で決めてしまっています。
儀式を踏んでゆっくりと、と思っている人もいれば、
出会った瞬間に一気にと決めている人もいます。
149投稿者:『出会ったその場で関係を作る』  投稿日:2004/03/11(木)02:27:59
コーチは決められた契約期間の中で一定の成果を出さなければ
いけませんから、クライアントとの関係づくりはもちろん
早ければ早いほど良いわけです。私も頭の中ではM君のような
スピードでと思っていますが、まだまだあれ程早くはできません。
みなさんは、どのくらいのスピードで他人と関係を作ると
決めていますか?
ちなみに、M君は大学を卒業した後、某大手商社に入社しました。
最近はなかなか会う機会がないのですが、
先日風の便りに、同期でトップをきって課長に昇進したと聞きました。
150投稿者:『チームワークを棚卸する』  投稿日:2004/03/20(土)02:01:21
2年前に、弊社の4つのチームを対象に下のアセスメントを
実施しました。当時はまだ、『ソーシャルキャピタル』という
言葉を知りませんでしたが、感覚的には、チーム間の信頼や
コミュニケーションの頻度や質が業績に影響すると思っていました。
一方では単に雰囲気がいいことが、必ずしも、業績とは関係しない
という見方もありましたから、それをはっきりさせる目的もあって、
アセスメントを実施したのです。全部で12問あります。

1. すべてのチームメンバーが、グループのゴールを理解した上で、
   ゴールに対するコミットメントをもっている
2. チームメンバーがお互いのアイディアについて建設的な
   フィードバックをしている
3. グループの業績の基準や方向性に従うことに対して、
   メンバーが無理を感じていない
4. グループ内のコンセンサスに従うことを強制されるのではなく、
   反対意見も受け入れられている
5. メンバー間に活発なコミュニケーションがみられる
6. 重要な決定を下すための責任や権利は、チーム全体に
   与えられている
151投稿者:『チームワークを棚卸する』  投稿日:2004/03/20(土)02:05:18
7. すべてのメンバーが自分の意見を表現できる
   チャンネル(回路)が開かれている
8. メンバーには、自分の仕事に必要なスキルやトレーニングを
   受けるチャンスがある
9. メンバーは全員平等に扱われている
10. チームリーダーの指示がなくても、メンバーがお互いに
    サポートし合っている
11. チームの業績と同時に個人の業績も評価されている
12. グループ内で、さまざまな業務を遂行するための責任や
    役割がはっきりしている
2年後、チームごとにこのアセスメントのスコアと業績を比較すると、
確かに スコアの高かったチームの売り上げ、利益率はともに
他のチームに対して高いものでした。また、途中でそのことに気づき、
改善を試みたチームの業績にも変化が見られました。
スコアの高さがすぐに影響するわけではありませんが、
2年の間には違いを生み出しています。このアセスメントは、
ソーシャルキャピタルを計る一つのツールと考えられると思います。
152投稿者:『120人中、64位』  投稿日:2004/03/25(木)03:54:38
CTP(コーチ・トレーニング・プログラム)は現在120名の
クラスコーチによって運営されています。クラスコーチは、
CTPのモジュールの内容に基づいて、55分間のオンライン
クラスをリードします。クラスコーチは1課程(4クラス)が
終了するごとに、クラスの参加者から10項目について
あてはまっているかどうかを、10点満点で、しかもコメント
付きでフィードバックされます。 私もクラスコーチの一人として
毎月毎月しびれる思いで自分に対するフィードバックを読んで
います。特に1月のクラスからは項目が変更になり、より具体的な
コメントとともにフィードバックが行われるようになったために、
しびれる感じはより高まりました。その上先月からは平均点が
集計され、全クラスコーチの総合ランキングまでわかるように
なりました。当然、私の最大の興味は自分の順位に向いています。
CTPを主催している側の責任者である私が、もしもベスト10
から落ちるようでは沽券にかかわりますから。ところが今月の
順位は、なんと120人中、64位だったのです。
153投稿者:『120人中、64位』  投稿日:2004/03/25(木)03:56:53
〔 フィードバック項目 〕
1. クラスはインタラクティブ(双方向)だった
2. エクササイズの説明やレクチャーはわかりやすく役にたった
3. コーチングエクササイズ、ロールプレイは参考になった
4. クラスコーチからの効果的な質問があった
5. クラスコーチは参加者の発言の内容を正確に捉えていた
6. クラスコーチの声のトーンやスピード、言葉遣いは適切だった
7. クラスコーチからの効果的なフィードバックがあった
8. クラスコーチからの承認があった
9. クラスコーチは自分にとってモデルになるような聞き方をしていた
10. クラスに気づき、視点の変化、感動、驚き、楽しさの
   いずれかがあった

参加者からフィードバックを受けることによって、コーチとしての
技量がはっきりするわけで、それは見たいようで見たくない、
しかし実 際には自分の実力を知りスキルアップしていくためには
避けて通れないトレーニングなのです。私は、月に2課程の
オンラインクラスを担当しているので、毎月平均して40弱の
フィードバックをもらいます。結果は専用のwebサイトで
見ることができます。
154投稿者:『120人中、64位』  投稿日:2004/03/25(木)03:59:31
クリックして開くたびに、その点数を見ては、「お、10点だ。
やった!」「げ、6点だ。そんなはずない!」と、一喜一憂
するのですが、次から次へと読んでいくうちに、まるで
フィードバックのシャワーを浴びているような気分になって
いきます。先月のクラスのフィードバックを読んでいると
「クラスはインタラクティブ(双方向)だった」という
私がもっとも大切にしている1番目の項目に時々5点、
6点という数字が出てくるのです。そのような低いフィードバック
を見ると最初はただただしびれているだけなのですが、読み
進んでいくうちに、熱いシャワーに慣れるようにだんだんと
正気を取り戻していくのです。そして読み終わるころには、
このフィードバックを参考にしてどうやったら来月のクラスを
いいものにできるかを考え始めていました。
コーチとしてのスキルをアップさせていくためには、
自分のとっているコミュニケーションが相手にどのような影響を
与えているのかを知る必要があります。自分が良かれと思って
言ったひとことが、実際にどのように受けとめられたかは、
相手から直接聞かないかぎり知ることができません。
155投稿者:『120人中、64位』  投稿日:2004/03/25(木)04:00:16
相手からフィードバックを受け取ることではじめて軌道修正が可能になるのです。

毎月毎月熱いシャワーのようなフィードバックに身をおく、
このクラスコーチに対するトレーニングは、
私にとって最高のコーチングのトレーニングだと思っています。
156投稿者:『フォローする』  投稿日:2004/03/25(木)04:03:57
ゴールを立てはしたものの、そこに向かうプロセスがうまく
いかなかったり、ゴールの達成が難しくなることがあります。
クライアントが、約束どおりに行動を起こすかどうかは、
クライアント自身だけではなくコーチにとっても重要なことです。
行動を起こすには、「フォローする」ことが大切になります。
コーチングで最も大切なのは、クライアントを実際に行動させる
こと。ですから、確実に行動を起こすまでフォローすることが
必要です。
【ステップ6】 「フォローする」フォローする上において、
最も効果的なのは、今までご紹介したコーチング・フローを
繰り返すことです。
@行動を起こしてみてどうだった A現状はどうか B現状との
ギャップは何か C今どんな行動を取っているか
を聞くことです。そして、特に課題となっている領域に焦点をあて、
そこを明確にすることをメインにコーチングをしていきます。
ある意味においては、行動プランが明確になった後のコーチング
セッションは、フォローの繰り返しと言えるでしょう。
157投稿者:『フォローする』  投稿日:2004/03/25(木)04:05:06
フォローアップのための質問
フォローアップを確実にするためには、そのための質問や提案を
用意することです。以下はフォローアップするのに機能的な言葉です。
・今話したことについて、来週また時間をとって話したいです
・ことについて成果を確認できるまで、1ヵ月はサポートしたいです
・困ったことがあったら、いつでも相談して欲しいです
・行動を取ってみたらどうだったか教えてください
・行動を確実にするために私はどうサポートできますか

また、行動にリスクが伴うことや、非常にチャレンジを要する
内容のものである場合、行動を行う事前に勇気づけをし、事後に
やってみてどうだったかを振り返る「サンドイッチする」という
コーチングスキルを活用するのも、効果的な方法です。
フォローアップは、行動を起こさせることを確実にするだけでなく、
その行動内容をエヴァリュエーションする意味もあります。
そのためにも、フォローアップはコーチングフローの中でも、
大切な領域であるのです。
158投稿者:『コーチング・フローを仕事で活かす』  投稿日:2004/04/01(木)04:21:30
「コーチング・フロー」の最終回では、研修会社に勤務されている
村島さんに、コーチング・フローのクラスを受講しての成果を
お届けします。村島さんは企業内コーチを目指し、実践的に
コーチングスキルを習得されています。「このクラスを通して、
ゴールのイメージをクリアにする大切さに気がつきました。
自分の中では、『企業内のコーチになりたい』というイメージは
以前からはっきりしていました。クラスの中でそのことを話し、
クライアント役として、コーチ役の参加者の方にコーチングを
受けました。そこで、コーチ役の方に、『その企業内のコーチ
というのは、具体的にどういう立場の人ですか?』『社員から
どのような存在として見られていますか?また、どのように評価
されたいですか?』『実際に企業内のコーチになれたときの
イメージはどのようなかんじですか?』という質問をされて、
ゴールのイメージをクリアに描くことは、今後自分がとるべき
行動の選択肢をはっきりさせ、ゴール達成をするモチベーションの
向上を図る上でも、大変重要であることを改めて感じました。
企業内のコーチに興味があるのは、普通に上司が部下に対して、
コーチングをするだけでなく、 『コーチ』という存在が企業に
いることで、会社自体を、よりアクティブにする手段になると
思ったからです。
159投稿者:『コーチング・フローを仕事で活かす』  投稿日:2004/04/01(木)04:24:41
今、私はその第一歩として、社内の後輩をクライアントにして、
コーチングを始めています。 実際にコーチングを始めたことで、
後輩自身もモチベーションが上がり、以前に比べ目標に向かって、
意識して行動するようになったことを感じているようです。
また、行動についての振り返り(フィードバック)を行うために、
定期的にセッションの時間をもつことの重要性をお互いに
実感しています。
前回のコーチングの時に、『この時間がとても楽しい』と言われた
ことがすごく嬉しかったです。これからも、まずは後輩との間で
 コーチングスキルを使って定期的にサポートしていきたいと
思っています。」
160投稿者:『コーチングの品質管理』  投稿日:2004/04/01(木)04:26:45
コーチングについての関心が高まっています。書店で、
ビジネス書のコーナーにコーチング専門の棚が用意されている
ところも少なくありません。この傾向は、日本に限らず、世界
各国でも広がっています。同時にコーチングについて学べる
教育機関も雨後のタケノコのように増えています。
世の中にたくさん存在するコーチング教育プログラムの中で、
どれが信頼のおけるものなのかという基準となっているのが、
国際コーチ連盟(International Coach Federation アメリカ・
ワシントンDC)が行っている、コーチ・トレーニング・
プログラムの認定制度であり、世界で24プログラムが認定を
受けています。
認定コーチ・トレーニング・プログラム
(Accredited Coach Training Program:以下ACTP)として
認められるには、次の厳しい条件をクリアする必要があります。
ACTPは、国際コーチ連盟が打ち出す「コーチングの倫理と哲学」
に基づき、また、最高の学習環境を提供している
以下の条件を満たしているプログラムに与えられます。
161投稿者:『コーチングの品質管理』  投稿日:2004/04/01(木)04:29:14
認定コーチ・トレーニング・プログラムに求められている条件:
1.プログラムが国際コーチ連盟のコーチングの倫理規定と
  行動規範を守ることに基づいている
2.カリキュラムが、初級、中級、上級とスキルアップできるように
  構成されている
3.講師に対するトレーニングが用意されており、実施されている
4.参加者の学習履歴が残されている
5.修了するための試験制度があり、試験で70%以上の点数を
  取らないと修了を認めないこととなっている
6.プログラムディレクター(代表者)がマスター認定コーチである
国際コーチ連盟には、ACTPとしての認定を受けるべく、
数多くのプログラムが申請してきます。
最近では、医学の教育機関でも、コーチングを取り入れている
ところが増え、認定の申請を行ってくることもあります。
しかし、コーチングに特化した教育ではないことを理由に、
ACTPとして認められない、というケースもあります。
興味深いところでは、アメリカのジョージタウン大学には、
「リーダーシップ・コーチング」という講座があり、
こちらはACTPとして認められています。
162投稿者:『コーチングの品質管理』  投稿日:2004/04/01(木)04:31:07
大学という教育機関で認められているのはここが初めてで、
今後も増えることが予想されます。
コーチ・トゥエンティワンのコーチ・トレーニング・
プログラムも ACTPとして2000年に最初に認められ、
今年、全面的な内容のリニューアル後も正式に認定の更新が
認められました。これは、コーチングの教育機関として、
最適な学習環境を提供し、その上で、基準の高いプログラム内容を
実践していることを証明しているといえるでしょう。
現在国際コーチ連盟のウェブサイトには、世界各国の72の
プログラムが紹介されていますが、半年後には、ACTPとして
認められているもののみを掲載すべく準備をしています。
コーチング教育の品質管理がまさに問われる時代が来ている
ことをひしひしと感じます。
163投稿者:『チームに期待するもの』  投稿日:2004/04/15(木)04:03:59
コーチは単に個人をコーチングしているのではなく、個人が影響する
チーム全体を視野にいれながら、コーチングをします。
そこで、2週間ほど前、社内で「チームに個人は何を期待するか」
について、2つの質問をしました。
 1.あなたはチームというものに何を期待しますか?
 2.あなたがチームの一員であることで、手に入れているもの
   は何ですか?

ここでは全部の回答を紹介することはできませんが、要約すると
次のようなものになります。
 ・ チームの一員としてのアイデンティティー
 ・ コミュニケーションが保障された場
 ・ 学習の機会
 ・ 複数の視点
 ・ モデルを身近に見ることができる
 ・ フィードバックを受けることができる
 ・ 自分が貢献する対象
 ・ 相乗効果
 ・ 共感
 などです。
164投稿者:『チームに期待するもの』  投稿日:2004/04/15(木)04:05:22
チームは、個人にとってベースステーションのような役割を持っていて、
常にチームと行動を共にしていなくても、そこに戻ってくることで、
自分の知識や経験をシェアし、他のメンバーから新鮮な刺激を
受けることができます。また、自分を振り返り、フィードバックを
受け、自分のやり方や考え方の選択肢を増やすこともできます。
もちろんチームのメンバーであることによる代償もあります。
ひところ、組織に縛られず、一人で気楽に仕事をするというのが
かっこいい、組織にしがみつているのはかっこわるい、という風潮
がありましたが、ここにきて、スタンドアローンになることで失われる
成長や学習の機会が、決して少なくないことが明らかにされてきています。
しかし、代償を差し引いたとしても、チームの一員であることの
メリットは大きいと思います。
165投稿者:『ピアノのレッスン』  投稿日:2004/05/27(木)12:14:31
娘が二人います。長女は中学校1年生、次女は小学校1年生です。
長女は4歳のときからピアノを習い始めて、現在ピアノ歴9年。
次女も4歳から習い始めたので、ピアノ歴は3年です。
先日、玄関先で近所の顔見知りの人から声をかけられました。
「いま弾いているのは、お姉ちゃんでしょ。上手になったわねー」
ところが、そのとき弾いていたのは次女の方だったのです。長女は
近所に住んでいる元音楽教師のベテランの先生に習っています。
この先生は、厳しい指導方針で信頼を集めています。練習して
こないと怒ります。長女はこの7年の間、先生に怒られないように
レッスンの直前に練習するというかなり受身な姿勢でピアノに
取り組んできました。レッスンが嫌で、ピアノをやめる、やめない
という話が出たことも1度や2度ではありません。次女は、
世界的な音楽家を何人も育てていることで有名なある教室に
通っています。次女はこの3年間、おそらく1回も怒られた
ことがありません。次女が習っている先生は、怒りません。
生徒を萎縮させるようなコミュニケーションをとらないのです。
少なくとも次女がレッスンを受けているこの3年間、そのような
場面を見たことがありません。
166投稿者:『ピアノのレッスン』  投稿日:2004/05/27(木)12:18:44
次女は、ピアノは楽しいと言っています。レッスンは1週間に1度
ですが、時間が空くと嬉しそうに練習をしています。素人の私から
見ても、長女に比べて上達が早いのは明らかです。今年の4月、
長女は次女の影響を受けて、さんざん迷った末に先生を変えました。
長年通ったベテランの先生をやめて、次女の行っている教室に通う
ことにしたのです。1ヶ月ほどたった頃のことです。長女は運動会の
準備に時間を取られ、まったく練習をせずにレッスンに行くことに
なりました。レッスンから帰ってきた長女は、顔を少し上気させ、
びっくりした様子でこう言うのです。「練習していかなかったのに、
ぜんぜん怒られなかったよ!次のレッスン、楽しみにしてるって
言われちゃった。頑張って練習しなきゃ!」この先生と長女の間に
何があったのかはよくわかりませんが、たった30分ほどのレッスン
を通して、長女のピアノに対する取り組み方を根底から変えてしまった
ことは確かでした。教える側が知識や技術を持っていることはもちろん
重要なことです。しかし、受け取る側一人一人のタイプを見極め、
レセプターを開き、本人の学習意欲を高めることはそれ以上に
大切なことだとコーチングでは考えます。長女は優しくおっとり
とした性格なので、ベテランの先生から見れば、もう少し強く
なって欲しいという意図もあって厳しく指導してくれたのだと
思います。ベテランの先生には、ここまで長女を育ててくれた
ことをとても感謝しています。でも、もし先生が少しでも
コーチングを知っていたら、長女はもう少し早くピアノがうまく
なっていたかもしれません。
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