コーチングの勉強
1投稿者:まりや  投稿日:2003/03/09(日)23:09:31
コーチへの道
151投稿者:『チームワークを棚卸する』  投稿日:2004/03/20(土)02:05:18
7. すべてのメンバーが自分の意見を表現できる
   チャンネル(回路)が開かれている
8. メンバーには、自分の仕事に必要なスキルやトレーニングを
   受けるチャンスがある
9. メンバーは全員平等に扱われている
10. チームリーダーの指示がなくても、メンバーがお互いに
    サポートし合っている
11. チームの業績と同時に個人の業績も評価されている
12. グループ内で、さまざまな業務を遂行するための責任や
    役割がはっきりしている
2年後、チームごとにこのアセスメントのスコアと業績を比較すると、
確かに スコアの高かったチームの売り上げ、利益率はともに
他のチームに対して高いものでした。また、途中でそのことに気づき、
改善を試みたチームの業績にも変化が見られました。
スコアの高さがすぐに影響するわけではありませんが、
2年の間には違いを生み出しています。このアセスメントは、
ソーシャルキャピタルを計る一つのツールと考えられると思います。
152投稿者:『120人中、64位』  投稿日:2004/03/25(木)03:54:38
CTP(コーチ・トレーニング・プログラム)は現在120名の
クラスコーチによって運営されています。クラスコーチは、
CTPのモジュールの内容に基づいて、55分間のオンライン
クラスをリードします。クラスコーチは1課程(4クラス)が
終了するごとに、クラスの参加者から10項目について
あてはまっているかどうかを、10点満点で、しかもコメント
付きでフィードバックされます。 私もクラスコーチの一人として
毎月毎月しびれる思いで自分に対するフィードバックを読んで
います。特に1月のクラスからは項目が変更になり、より具体的な
コメントとともにフィードバックが行われるようになったために、
しびれる感じはより高まりました。その上先月からは平均点が
集計され、全クラスコーチの総合ランキングまでわかるように
なりました。当然、私の最大の興味は自分の順位に向いています。
CTPを主催している側の責任者である私が、もしもベスト10
から落ちるようでは沽券にかかわりますから。ところが今月の
順位は、なんと120人中、64位だったのです。
153投稿者:『120人中、64位』  投稿日:2004/03/25(木)03:56:53
〔 フィードバック項目 〕
1. クラスはインタラクティブ(双方向)だった
2. エクササイズの説明やレクチャーはわかりやすく役にたった
3. コーチングエクササイズ、ロールプレイは参考になった
4. クラスコーチからの効果的な質問があった
5. クラスコーチは参加者の発言の内容を正確に捉えていた
6. クラスコーチの声のトーンやスピード、言葉遣いは適切だった
7. クラスコーチからの効果的なフィードバックがあった
8. クラスコーチからの承認があった
9. クラスコーチは自分にとってモデルになるような聞き方をしていた
10. クラスに気づき、視点の変化、感動、驚き、楽しさの
   いずれかがあった

参加者からフィードバックを受けることによって、コーチとしての
技量がはっきりするわけで、それは見たいようで見たくない、
しかし実 際には自分の実力を知りスキルアップしていくためには
避けて通れないトレーニングなのです。私は、月に2課程の
オンラインクラスを担当しているので、毎月平均して40弱の
フィードバックをもらいます。結果は専用のwebサイトで
見ることができます。
154投稿者:『120人中、64位』  投稿日:2004/03/25(木)03:59:31
クリックして開くたびに、その点数を見ては、「お、10点だ。
やった!」「げ、6点だ。そんなはずない!」と、一喜一憂
するのですが、次から次へと読んでいくうちに、まるで
フィードバックのシャワーを浴びているような気分になって
いきます。先月のクラスのフィードバックを読んでいると
「クラスはインタラクティブ(双方向)だった」という
私がもっとも大切にしている1番目の項目に時々5点、
6点という数字が出てくるのです。そのような低いフィードバック
を見ると最初はただただしびれているだけなのですが、読み
進んでいくうちに、熱いシャワーに慣れるようにだんだんと
正気を取り戻していくのです。そして読み終わるころには、
このフィードバックを参考にしてどうやったら来月のクラスを
いいものにできるかを考え始めていました。
コーチとしてのスキルをアップさせていくためには、
自分のとっているコミュニケーションが相手にどのような影響を
与えているのかを知る必要があります。自分が良かれと思って
言ったひとことが、実際にどのように受けとめられたかは、
相手から直接聞かないかぎり知ることができません。
155投稿者:『120人中、64位』  投稿日:2004/03/25(木)04:00:16
相手からフィードバックを受け取ることではじめて軌道修正が可能になるのです。

毎月毎月熱いシャワーのようなフィードバックに身をおく、
このクラスコーチに対するトレーニングは、
私にとって最高のコーチングのトレーニングだと思っています。
156投稿者:『フォローする』  投稿日:2004/03/25(木)04:03:57
ゴールを立てはしたものの、そこに向かうプロセスがうまく
いかなかったり、ゴールの達成が難しくなることがあります。
クライアントが、約束どおりに行動を起こすかどうかは、
クライアント自身だけではなくコーチにとっても重要なことです。
行動を起こすには、「フォローする」ことが大切になります。
コーチングで最も大切なのは、クライアントを実際に行動させる
こと。ですから、確実に行動を起こすまでフォローすることが
必要です。
【ステップ6】 「フォローする」フォローする上において、
最も効果的なのは、今までご紹介したコーチング・フローを
繰り返すことです。
@行動を起こしてみてどうだった A現状はどうか B現状との
ギャップは何か C今どんな行動を取っているか
を聞くことです。そして、特に課題となっている領域に焦点をあて、
そこを明確にすることをメインにコーチングをしていきます。
ある意味においては、行動プランが明確になった後のコーチング
セッションは、フォローの繰り返しと言えるでしょう。
157投稿者:『フォローする』  投稿日:2004/03/25(木)04:05:06
フォローアップのための質問
フォローアップを確実にするためには、そのための質問や提案を
用意することです。以下はフォローアップするのに機能的な言葉です。
・今話したことについて、来週また時間をとって話したいです
・ことについて成果を確認できるまで、1ヵ月はサポートしたいです
・困ったことがあったら、いつでも相談して欲しいです
・行動を取ってみたらどうだったか教えてください
・行動を確実にするために私はどうサポートできますか

また、行動にリスクが伴うことや、非常にチャレンジを要する
内容のものである場合、行動を行う事前に勇気づけをし、事後に
やってみてどうだったかを振り返る「サンドイッチする」という
コーチングスキルを活用するのも、効果的な方法です。
フォローアップは、行動を起こさせることを確実にするだけでなく、
その行動内容をエヴァリュエーションする意味もあります。
そのためにも、フォローアップはコーチングフローの中でも、
大切な領域であるのです。
158投稿者:『コーチング・フローを仕事で活かす』  投稿日:2004/04/01(木)04:21:30
「コーチング・フロー」の最終回では、研修会社に勤務されている
村島さんに、コーチング・フローのクラスを受講しての成果を
お届けします。村島さんは企業内コーチを目指し、実践的に
コーチングスキルを習得されています。「このクラスを通して、
ゴールのイメージをクリアにする大切さに気がつきました。
自分の中では、『企業内のコーチになりたい』というイメージは
以前からはっきりしていました。クラスの中でそのことを話し、
クライアント役として、コーチ役の参加者の方にコーチングを
受けました。そこで、コーチ役の方に、『その企業内のコーチ
というのは、具体的にどういう立場の人ですか?』『社員から
どのような存在として見られていますか?また、どのように評価
されたいですか?』『実際に企業内のコーチになれたときの
イメージはどのようなかんじですか?』という質問をされて、
ゴールのイメージをクリアに描くことは、今後自分がとるべき
行動の選択肢をはっきりさせ、ゴール達成をするモチベーションの
向上を図る上でも、大変重要であることを改めて感じました。
企業内のコーチに興味があるのは、普通に上司が部下に対して、
コーチングをするだけでなく、 『コーチ』という存在が企業に
いることで、会社自体を、よりアクティブにする手段になると
思ったからです。
159投稿者:『コーチング・フローを仕事で活かす』  投稿日:2004/04/01(木)04:24:41
今、私はその第一歩として、社内の後輩をクライアントにして、
コーチングを始めています。 実際にコーチングを始めたことで、
後輩自身もモチベーションが上がり、以前に比べ目標に向かって、
意識して行動するようになったことを感じているようです。
また、行動についての振り返り(フィードバック)を行うために、
定期的にセッションの時間をもつことの重要性をお互いに
実感しています。
前回のコーチングの時に、『この時間がとても楽しい』と言われた
ことがすごく嬉しかったです。これからも、まずは後輩との間で
 コーチングスキルを使って定期的にサポートしていきたいと
思っています。」
160投稿者:『コーチングの品質管理』  投稿日:2004/04/01(木)04:26:45
コーチングについての関心が高まっています。書店で、
ビジネス書のコーナーにコーチング専門の棚が用意されている
ところも少なくありません。この傾向は、日本に限らず、世界
各国でも広がっています。同時にコーチングについて学べる
教育機関も雨後のタケノコのように増えています。
世の中にたくさん存在するコーチング教育プログラムの中で、
どれが信頼のおけるものなのかという基準となっているのが、
国際コーチ連盟(International Coach Federation アメリカ・
ワシントンDC)が行っている、コーチ・トレーニング・
プログラムの認定制度であり、世界で24プログラムが認定を
受けています。
認定コーチ・トレーニング・プログラム
(Accredited Coach Training Program:以下ACTP)として
認められるには、次の厳しい条件をクリアする必要があります。
ACTPは、国際コーチ連盟が打ち出す「コーチングの倫理と哲学」
に基づき、また、最高の学習環境を提供している
以下の条件を満たしているプログラムに与えられます。
161投稿者:『コーチングの品質管理』  投稿日:2004/04/01(木)04:29:14
認定コーチ・トレーニング・プログラムに求められている条件:
1.プログラムが国際コーチ連盟のコーチングの倫理規定と
  行動規範を守ることに基づいている
2.カリキュラムが、初級、中級、上級とスキルアップできるように
  構成されている
3.講師に対するトレーニングが用意されており、実施されている
4.参加者の学習履歴が残されている
5.修了するための試験制度があり、試験で70%以上の点数を
  取らないと修了を認めないこととなっている
6.プログラムディレクター(代表者)がマスター認定コーチである
国際コーチ連盟には、ACTPとしての認定を受けるべく、
数多くのプログラムが申請してきます。
最近では、医学の教育機関でも、コーチングを取り入れている
ところが増え、認定の申請を行ってくることもあります。
しかし、コーチングに特化した教育ではないことを理由に、
ACTPとして認められない、というケースもあります。
興味深いところでは、アメリカのジョージタウン大学には、
「リーダーシップ・コーチング」という講座があり、
こちらはACTPとして認められています。
162投稿者:『コーチングの品質管理』  投稿日:2004/04/01(木)04:31:07
大学という教育機関で認められているのはここが初めてで、
今後も増えることが予想されます。
コーチ・トゥエンティワンのコーチ・トレーニング・
プログラムも ACTPとして2000年に最初に認められ、
今年、全面的な内容のリニューアル後も正式に認定の更新が
認められました。これは、コーチングの教育機関として、
最適な学習環境を提供し、その上で、基準の高いプログラム内容を
実践していることを証明しているといえるでしょう。
現在国際コーチ連盟のウェブサイトには、世界各国の72の
プログラムが紹介されていますが、半年後には、ACTPとして
認められているもののみを掲載すべく準備をしています。
コーチング教育の品質管理がまさに問われる時代が来ている
ことをひしひしと感じます。
163投稿者:『チームに期待するもの』  投稿日:2004/04/15(木)04:03:59
コーチは単に個人をコーチングしているのではなく、個人が影響する
チーム全体を視野にいれながら、コーチングをします。
そこで、2週間ほど前、社内で「チームに個人は何を期待するか」
について、2つの質問をしました。
 1.あなたはチームというものに何を期待しますか?
 2.あなたがチームの一員であることで、手に入れているもの
   は何ですか?

ここでは全部の回答を紹介することはできませんが、要約すると
次のようなものになります。
 ・ チームの一員としてのアイデンティティー
 ・ コミュニケーションが保障された場
 ・ 学習の機会
 ・ 複数の視点
 ・ モデルを身近に見ることができる
 ・ フィードバックを受けることができる
 ・ 自分が貢献する対象
 ・ 相乗効果
 ・ 共感
 などです。
164投稿者:『チームに期待するもの』  投稿日:2004/04/15(木)04:05:22
チームは、個人にとってベースステーションのような役割を持っていて、
常にチームと行動を共にしていなくても、そこに戻ってくることで、
自分の知識や経験をシェアし、他のメンバーから新鮮な刺激を
受けることができます。また、自分を振り返り、フィードバックを
受け、自分のやり方や考え方の選択肢を増やすこともできます。
もちろんチームのメンバーであることによる代償もあります。
ひところ、組織に縛られず、一人で気楽に仕事をするというのが
かっこいい、組織にしがみつているのはかっこわるい、という風潮
がありましたが、ここにきて、スタンドアローンになることで失われる
成長や学習の機会が、決して少なくないことが明らかにされてきています。
しかし、代償を差し引いたとしても、チームの一員であることの
メリットは大きいと思います。
165投稿者:『ピアノのレッスン』  投稿日:2004/05/27(木)12:14:31
娘が二人います。長女は中学校1年生、次女は小学校1年生です。
長女は4歳のときからピアノを習い始めて、現在ピアノ歴9年。
次女も4歳から習い始めたので、ピアノ歴は3年です。
先日、玄関先で近所の顔見知りの人から声をかけられました。
「いま弾いているのは、お姉ちゃんでしょ。上手になったわねー」
ところが、そのとき弾いていたのは次女の方だったのです。長女は
近所に住んでいる元音楽教師のベテランの先生に習っています。
この先生は、厳しい指導方針で信頼を集めています。練習して
こないと怒ります。長女はこの7年の間、先生に怒られないように
レッスンの直前に練習するというかなり受身な姿勢でピアノに
取り組んできました。レッスンが嫌で、ピアノをやめる、やめない
という話が出たことも1度や2度ではありません。次女は、
世界的な音楽家を何人も育てていることで有名なある教室に
通っています。次女はこの3年間、おそらく1回も怒られた
ことがありません。次女が習っている先生は、怒りません。
生徒を萎縮させるようなコミュニケーションをとらないのです。
少なくとも次女がレッスンを受けているこの3年間、そのような
場面を見たことがありません。
166投稿者:『ピアノのレッスン』  投稿日:2004/05/27(木)12:18:44
次女は、ピアノは楽しいと言っています。レッスンは1週間に1度
ですが、時間が空くと嬉しそうに練習をしています。素人の私から
見ても、長女に比べて上達が早いのは明らかです。今年の4月、
長女は次女の影響を受けて、さんざん迷った末に先生を変えました。
長年通ったベテランの先生をやめて、次女の行っている教室に通う
ことにしたのです。1ヶ月ほどたった頃のことです。長女は運動会の
準備に時間を取られ、まったく練習をせずにレッスンに行くことに
なりました。レッスンから帰ってきた長女は、顔を少し上気させ、
びっくりした様子でこう言うのです。「練習していかなかったのに、
ぜんぜん怒られなかったよ!次のレッスン、楽しみにしてるって
言われちゃった。頑張って練習しなきゃ!」この先生と長女の間に
何があったのかはよくわかりませんが、たった30分ほどのレッスン
を通して、長女のピアノに対する取り組み方を根底から変えてしまった
ことは確かでした。教える側が知識や技術を持っていることはもちろん
重要なことです。しかし、受け取る側一人一人のタイプを見極め、
レセプターを開き、本人の学習意欲を高めることはそれ以上に
大切なことだとコーチングでは考えます。長女は優しくおっとり
とした性格なので、ベテランの先生から見れば、もう少し強く
なって欲しいという意図もあって厳しく指導してくれたのだと
思います。ベテランの先生には、ここまで長女を育ててくれた
ことをとても感謝しています。でも、もし先生が少しでも
コーチングを知っていたら、長女はもう少し早くピアノがうまく
なっていたかもしれません。
167投稿者:『出来事を物語の中に取り込ませる』  投稿日:2004/06/10(木)02:09:22
生きていてなんといってもつらいのは、起きている出来事を、
自分自身の「物語」に取り込めないときです。出来事が「物語」の
パーツとしてしっかり役割を担っているのであれば、意味を
持っているのであれば、その出来事にもはや思い悩むことは
ありません。恋人と一緒になるという物語を描いていた人が、
その恋人と別れなければならなくなる。当然別れという出来事を
すぐには物語に取り込むことはできませんから、心は曇ります。
しかし、新たな人に出会い、「この人と一緒になるために、
あの時の別れがあったんだ」と、別れを物語の一部にしっかりと
書き記すことができるようになれば、もはや別れは心を曇らせる
出来事ではありません。同じように、「自分はこの部署でこんな
仕事をして、こんなキャリアを積むんだ」という物語を持っていた
人に、急に転部の辞令が下る。転部という出来事は物語のどの
ページにも書かれていませんし、書き加えようにも、どのように
書き加えたらよいかわかりません。頭はただ「こんなはずじゃ
なかった」を繰り返します。転部という出来事が物語の一部となり、
「あの異動は自分の人生の中でこんな意味を果たしたんだ」と
思えるようになるまで、その出来事は胸の中のちょっとした
重さとして残ります。
168投稿者:『出来事を物語の中に取り込ませる』  投稿日:2004/06/10(木)02:11:44
企業でコーチングのトレーニングをしていて、参加者に
「どんなときに過去モチベーションが下がりましたか?」
と聞くと、結構多いのが「異動したとき」という意見です。
もう少し詳しく聞いていくと、どうも「なぜその部署に行くのか」
という説明をあまり上司から聞かされなかった、というのが
モチベーションが下がった大きな原因であるようです。
しかし一方で異動の時に強くモチベーションの高まりを感じた
という人もいます。行きたい部署に転部できたケースは
モチベーションが上がって当然ですが、中には、「望ましい
部署ではなかったけれど、何を自分に期待してくれているのか、
上司がとても丹念に伝えてくれたのでやる気が上がった」
という人もいます。「出来事を物語に取り込めないとき、
部下のモチベーションはさがる。」コーチングマインド溢れる
マネジャーはこのことをよく知っています。だから、異動を
はじめとして、ほんのちょっとでも部下が物語に取り入れにくい
出来事が起こると(高い売り上げ目標の提示、事業部方針の変更等)、
部下がそれらを物語に少しでも早く取り込めるようにマネジャーは
とことん話します。星野元阪神監督も、ヤンキースのジョン・トーリ
監督も、選手を2軍(マイナー)に落とすときには、相手が納得するまで
じっくりその理由について説明するそうです。
169投稿者:『出来事を物語の中に取り込ませる』  投稿日:2004/06/10(木)02:12:38
そしていついつ戻ってきて欲しいという期待もしっかりと伝える。
選手の中では2軍落ちというつらい出来事もいち早く物語の中に
取り込めるわけです。部下の物語に注意を払ってみませんか。
何を書き入れることができていて、何を書き入れることが
できていないのか。
170投稿者:『コーチングで6ケタ稼ぐ』  投稿日:2004/06/10(木)02:18:41
先月、アメリカのフロリダ州で行われた、コーチのためのセミナー
に参加してきました。名づけて「コーチングで6ケタ稼ぐ方法」。
かなり直接的なタイトルですが、要は、コーチングで10万ドルを
軽く稼ぐためのビジネス展開について扱う週末2日間の集中セミナー
でした。参加者は、コーチ業を長年営んでいる人、コーチ業界に
入ったばかりの人と半々ほどで、遠くは、イギリスから参加している
人もいました。みな、それなりにコーチとして成功している人たち
なのですが、よりビジネスとして成功させたい、とさらなる意欲に
燃えている様子。セミナーの内容は、自分がコーチとしてビジネスを
したいクライアントを特定すること、クライアントの紹介を生む方法や、
自分のコーチングビジネスについていかに具体的に伝えることが
できるか、などを扱いました。セミナーに入る前に、参加者ひとり
一人に対して、スタッフが事前インタビューを行いましたが、
これは興味深い体験でした。「あなたはコーチとしてどれほど
成功しているか」というチェックリストを事前に記入しておき、
それに基づいて60分の電話でのインタビューを行うのです。
・このセミナーに参加する目的は?
・あなたは、今クライアントが何人いるか
・どういう人たちがクライアントなのか
という棚卸から始まります。
171投稿者:『コーチングで6ケタ稼ぐ』  投稿日:2004/06/10(木)02:21:59
そして
・今から5年後はクライアントは何人か?
・フィーは?
・それを可能とするのは、1年後はどうなってる必要があるか?
・今それをやっていないとしたら理由は?
などど、次々と質問が投げかけられます。私を担当してくれた
コーチ、フィリップは、大ベテランのコーチ。質問内容は、
典型的なコーチング・フローの中で行われるのですが、
話していると、こちらがどんどんワクワクするのです。
それを作り出しているのは、フィリップの声。「あなたの話を
聞いているのが楽しくてたまらない」という感じがひしひしと
伝わり、一体感が生まれます。そして、絶妙な質問のタイミング。
「あ〜ちょっと待ってね・・・。(間)・・・・」
と真剣に考えているのです。私は、「この人は次にどんな質問を
してくるんだろう」と、前のめりになって待ってしまいます。
で、「5年後にそれを実現するには、今何をすればいいのですか」
という典型的な質問がくるのですが、この「間」があるおかげで、
一緒になって、「熟考」する体験が生まれるのです。次第に、
考えることが楽しくなり、思いもかけない発想が生まれてきたりします。
172投稿者:『コーチングで6ケタ稼ぐ』  投稿日:2004/06/10(木)02:22:16
最後に思わずこう伝えてしまいました。「フィリップ、この
インタビューは楽しい!」そのとき彼はこういいました。
「ヘイ、僕の仕事はなんだか知ってる?コーチだよ! 
I Love this business!」相手とともにその場にいる。
この根本的なスタンスこそが、コーチのあり方であり、それが
あるからこそ、クライアントが自ら発見することの楽しさを
体験できるのだということをあらためて感じました。
173投稿者:『知識と行動の溝をうめる』  投稿日:2004/06/10(木)02:39:54
私は講演でよく『コーチングによって知識と行動の間の溝をうめる』
という話をします。頭ではわかっているのに、なかなか行動に移せない」
という体験は、誰にでもあることではないでしょうか。そういった
場合に、コーチングは確かに機能します。では、その『知識と行動の
間をうめる』ためのコーチング、それを実践するにはどうすれば
いいのでしょうか。実は、「頭でわかっていても、行動に移せない」
というのは、「コーチング」の実践そのものにも当てはまります。
コーチングの本を読んだり、研修や講演に参加して、具体的に何を
すればいいかは知っているのだが、なかなかそれを実践できない。
そういう声をしばしば耳にします。「部下の話を聞いた方がいいと
いうのはわかった。でも実際にどうやってうまく聞いたらいいのか
わからない」「部下をアクノレッジした方がいいのはわかる。でも、
実際にその場になるとできない」「効果的な質問をした方がいいと
思うけど、気がつくと、アドバイスやティーチングをしてしまう」
このように、コーチングで何をしたらいいのかよくわかったけれど、
コーチングを実際に使おうと思ったときには使えないというのです。
では、コーチングで学んだものは、どうすれば実践に移せるの
でしょうか?そこで、私はまわりの人に聞いてみました。「それでも、
やっぱり練習することではないですか?練習するには、まず意識する
ことから始めないといけませんね」
174投稿者:『知識と行動の溝をうめる』  投稿日:2004/06/10(木)02:42:11
確かに練習することは有効かもしれません。でも、練習の時間が
ない場合は?いち早く使えるようにするには、どうしたらいいので
しょうか?私の答えは決まっています。「コーチをつけなさい」。
コーチングを学んだけれど、なかなかそれを現場で使えない。
そういう人にとって一番いい方法は、それがやれるようになるために
「コーチをつける」ことです。やはり、「知識と行動の間の溝を
埋める」ためにはコーチングが有効なのです。たとえどんな方法を
とったとしても、ひとりでやるということは、結局ひとつの視点から
しかものを見ることができないため、新しい知識を新しい行動に
結びつけるような認識やものの見方ができるようになるわけでは
ありません。コーチをつけ、コーチとのあいだで知識を行動に移す、
そのことを話題にすることによって初めてそれを意識化することが
できるのです。それをやることの意味、自分の価値観との関係、
障害になるものいろいろな角度から検証します。これら、コーチングの
プロセスを経て行動に対する、自分自身との同意がより深くなって
いくわけです。また、新しい行動を起こした後に、コーチとは、
エバリュエーションをすることもできます。それは、次への
動機づけにもなり、ステップアップにもつながるのです。
ひとりでやるということは、結局、従来の学習方法を繰り返すこと
になります。
175投稿者:『知識と行動の溝をうめる』  投稿日:2004/06/10(木)02:42:45
それがうまく行く行かないにかかわらず、
慣れ親しんだ方法を繰り返すものなのです。
コーチングは、従来の学習方法を超えるものです。
実際に、優秀なコーチはみんな、コーチをつけています。
176投稿者:『質問を創る』  投稿日:2004/06/22(火)02:46:50
コーチングの基本は、いい質問を創りだすことにあります。
そのことに対する理解はだいぶ深まってきたように感じますが、
未だに「その場になるといい質問が思い浮かばない」という声を
聞きます。しかし、質問は、何気なく自然に思い浮かぶもの
ではありません。質問は、目的に応じて創るものであり、
思い浮かぶものではないのです。コーチの質問は、単に
自分の興味を満たすためだけの質問でもなければ、
相手を困らせるために質問するわけでもありません。
コーチが質問をするには、目的があります。リソースを
見つけるために。モデルを見つけるために。物事をはっきり
させるために。未来をビジュアライズするために。
これらの目的をもって質問を創りだすのです。
コーチは常に質問を創りだすためのトレーニングを積む
必要があります。それは企業のマネージャー、経営者も同じです。
今の会社の状況を明らかにするために、リスクを予測するために、
社員一人一人のタイプや強みを知るために、質問を創る
トレーニングをする必要があります。たとえば、球技の場において、
いいコーチは「ボールをよく見て」とは言いません。
「ボールの回転は右回転? それとも、左回転?」と聞きます。
177投稿者:『質問を創る』  投稿日:2004/06/22(火)02:49:15
どんなに目をこらしてもボールの回転が見えるとは思えませんが、
それでも、そう言われると、最低ボールは見るようになります。
効果的な質問を創りだすことができれば、それによって視点を変え、
行動を促し、行動を変える機会を相手に提供することができます。
そのためにも、いい質問を創りだすトレーニングが必要です。
よく「相手の身になって考えろ」という言葉を聞きますが、それを
具体的にイメージしたり、行動に変えるためには、どんな質問が
考えられるでしょうか?会議などであまり発言しないスタッフが、
自分から発言するようにするためにはどんな質問が有効
なのでしょうか?私たちが日常ぶつかる障害を取り除くために、
どんな質問が効果的でしょうか?自己認識を深めるためには、
どんな質問を自分に向けてしたらいいのでしょうか?
効果的で、いい質問を創りだすためにどんなトレーニングが
効果的でしょうか?質問と何を組み合わせたら、
より自発的で自律的な人材の育成に成功するでしょうか?
問題が問題なのは、何が問題かがはっきりしていないことにあります。
だとしたら、問題をはっきりさせるためには、どんな質問が有効
なのでしょうか? もうすでにわかっている、知っていると
思っていることでも、再度質問をすることでよく知らなかったことに
気づくことがよくあります。
178投稿者:『質問を創る』  投稿日:2004/06/22(火)02:50:38
効果的でいい質問がなされれば、視点が変わり、自発的な
行動が触発されます。タイミングよく、質問を繰り出すためには、
普段から質問を創る練習が必要です。
質問が大事だという話は聞きますが、具体的にいい質問を
創るためのトレーニングやメソッドに出会ったことがありません。
質問が大事だといいながら、実際に質問を創るためのあり方や
スキルがないのだと思います。
できれば、自分が試されているわけではなく、正しい答えを要求
されているのでもなく、詰問されているのでもない、安心して
答えられる質問を投げかけられたい。そうしたら、きっと、
答えることにわくわくします。
いい質問を創るための第一歩は、効果的な質問を受ける体験を
もつことではないかと思います。
179投稿者:『K19』  投稿日:2004/06/22(火)02:56:47
映画の中に出てくるセリフには、どうすれば人を動かすことが
できるかということについて示唆を与えてくれるものがたくさん
あります。先日も『K19』という映画をDVDで見ていて、
「なるほど!」とうなるシーンがありました。(この映画は
実際にあったストーリに基づいて作られています。)

K19とは冷戦時代のソ連の原子力潜水艦です。その艦長、
アレクセイをハリソンフォードが演じています。
アレクセイ艦長は次から次へと厳しい指示を艦員に与えます。
最初は従順に艦長の指示に従っていた艦員たちも、次第にその
厳しさに内なる不満を溜め込んでいきます。そんな折、艦内で
放射能漏れが起こります。アレクセイ艦長は矢継ぎ早に命令を出し、
事態の収拾に努めようとします。しかし、艦長の思ったようには
事は運ばず、艦員の信頼は揺らぎ始めます。最後の一手を打つべく
艦内放送をしようとマイクを握るアレクセイ艦長に、
副長のミハイルが伝えます。
「Do not command, do ask.(命令ではなく、頼むのです)。」
マイクを握ったアレクセイ艦長のトーンには、それまでの命令調
でない、心から君たちの支援を求めているんだという真摯な想いが
込められていました。
180投稿者:『K19』  投稿日:2004/06/22(火)02:59:40
艦員は大声をあげて艦長の「頼み」に呼応します。一瞬にして、
全員でこの難局に立ち向かうんだという雰囲気が艦内に満ち溢れ、
K19は窮地を脱しました。命令は組織の中のある役割から
別の役割への情報の伝達です(通常は上位者から下位者への)。

メンバーの組織に対する忠誠心が強いときは、命令は組織を動かす
ための非常に有効なコミュニケーション手段ですが、メンバーの
組織に対する信頼が揺らいでいるときは、命令はその効能を奪われます。
実際には、上位者は組織内に「揺らぎ」が起こると、それを鎮静化
させようとより命令に頼ろうとするところがありますが、これは
逆効果です。そんなときは、アレクセイ艦長のように、思い切って
メンバーに「頼んでみる」ことも選択肢の一つです。

「頼む」というのは、それまでまとっていた役割を外し、
素の自分にならないとできない行為です。それはかなりの勇気を
必要としますが、その勇気にメンバーは応えようと思うのです
素の自分を見せるというリスクをとってまで自分達の力を求めて
くれるなら喜んで動こうと。時には役割をしっかりまとい、
時には役割を外し、素で関わる。全ては「WE」の成果のために。
部下をコーチングするときに大事にしたいあり方です。
181投稿者:『変わるのか、それとも代わるのか』  投稿日:2004/06/24(木)01:07:59
社内で360度フィードバックを行いました。コーチ21を
はじめとして、関連会社も含めた全マネージャーが対象です。
もちろん私も例外ではありません。私には27人の部下と
上司である社長、計28人からの答えが集計されて返ってきました。
「部下の話を最後まで聞くことができる」という項目に対して、
「殆どない」につけた人が4人。それ以外にも、「部下が
話しやすくなるような態度や言動を取っている」という項目は、
「殆どない」が5人。「部下が自ら考え、問題解決を促進する
ようにしている」にいたっては「殆どない」が4人、「全くない」
が1人と、コーチ会社の副社長としては、なかなか受け入れられ
ない結果なのです。しばし自分のマネジメントに対する姿勢を
考えさせられました。先日、美容室をチェーン展開している
経営者と話す機会がありました。「今の時代は、技術や価格では
差がつきにくくなっているので、最終的にはお店の雰囲気とか、
スタイリストの接客が勝負になるんです。そこでスタイリストに
対して、マナーの研修とか接客の研修とかをするわけですよ。
でもね、桜井さん、結局は店長次第なんだよね。店長が変わらな
ければ何をやっても無駄なんですよ。」
182投稿者:『変わるのか、それとも代わるのか』  投稿日:2004/06/24(木)01:09:04
私のコーチがよく言うのです。

 「マネージャーは部下を変えようとするけれど、
  本当は、マネージャーが変わるか、
  マネージャーが代わるかにして欲しいよね!」

 私はそのセリフを丸ごといただいて、
 コーチングの研修などで経営者の方々にお話するわけですが、
 いざ、自分のこととなると、ここだけの話ですが、
 多少逃げ腰になっている自分を感じているのです。
183投稿者:『選ぶ』  投稿日:2004/07/05(月)01:34:38
先週行われたゴルフのマスターズ・トーナメントで、
フィル・ミケルソンがメジャー初優勝を飾りました。
ミケルソンは米プロゴルフツアーで22回も優勝しています。
ところが、メジャー(最も権威のある4つの大会、マスターズ、
全米オープン、全英オープン、全米プロ選手権)では46戦して
2位が3回、3位が5回。マスターズではここ3年連続3位で、
無冠の帝王と呼ばれていました。最終日は6アンダーの首位で
スタートしたのですが、3番で1メートルの短いパーパットを
外してボギー。6番もボギーで通算4アンダーとなりここで
首位から陥落。誰しも「またか…」と思ったはずです。
ところが、今年は違いました。私は、生中継を見る機会に
めぐまれたのですが、プレーをしているミケルソンの表情が、
なんともうれしそうなのです。それは逆転されてからも
変わりませんでした。もちろん緊張はしているでしょうし、
プレッシャーもかかっていて当然だと思います。しかし、ピンチに
なっても笑顔が絶えず、なんともいい表情なのです。ミケルソンは
今年に入ってからゴルフに対する考え方が変わったといいます。
そのきっかけは、『オールドルーキー』という映画を見たことでした。
184投稿者:『選ぶ』  投稿日:2004/07/05(月)01:36:25
高校教師が大リーグに挑戦し35歳で史上最年長のルーキーとして
デビューを果たすというストーリーです。その映画のワンシーンに、
「野球がやれることだけで幸せだ」というフレーズがあるのですが、
ミケルソンはその映画を見終わった後、涙が止まらなくて席を
しばらくの間立てなかったといいます。ミケルソンは、ラストの
7ホールでバーディを5つとるという驚異的な追い上げを見せました。
最終ホールでは、難しい3メートルのバーディーパットを沈めて、
見事な逆転優勝を果たしました。最もプレッシャーがかかるその
パットに向かう瞬間でさえも、ミケルソンの表情は楽しそうで、
喜びに満ちていました。優勝インタビューで、ミケルソンは次の
ように話していました。「皆さんは、レジャーとして時々ゴルフを
する。私は大好きなゴルフを、しかも仕事として毎日プレーする
ことができる。今の私はゴルフをプレーしているだけで本当に
幸せなのです。」きっと、ミケルソンは、自分がプロゴルファー
であることをもう一度選びなおしたのだと思います。早朝のテレビ
に写っているミケルソンを見ていて私は少しめがしらが
熱くなるのを感じていました。
185投稿者:NLP神経言語プログラム  投稿日:2004/07/05(月)12:00:10
NLPとは、Neuro Linguistic Programming(神経言語プログラミング)
の略です。NLPは非常に優秀な分野の違う3人のセラピストの療法を
研究してモデル化した心理学と言語学をもとに体系化した人間の
コミュニケーションに関する学問です。人間は「神経」五感
(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)と、「言語/非言語」による
脳での意味付けによって、世界を認識したり、体験を記憶したり
しています。神経と言語によって人間の行動は「プログラミング」
されています。そしてプログラミングのとおりに反応し、行動
していると言われます。(例えば、ある音楽を聴くといつも
泣けてしまう。お袋の味を食べると一瞬にして子供の頃の記憶が
よみがえってくる。家族の写真を見るとやる気が出る。
イライラすると煙草を吸ってしまう。など・・・。)NLPでは
そのプログラミングの構造を科学的なアプローチも交えて学問的に
明らかにし、さらにそれらを本人が望む形に組み立てなおすことを
可能にする実践的な方法を開発してきました。NLPは人間の
無意識の心に働きかけ、その人の内に潜む能力を引き出し、今まで
とは異なる新しい生き方をする手助けをしてくれます。
NLPによって、他人から教えられるのではなく、自分自身の
求めている人生(エクセレントライフ)を見つけることができ、
また現状から自分の求める状態へ到達するため、
186投稿者:『斜めににらむ』  投稿日:2004/07/08(木)01:55:55
リーダーとしての自分の「外見」を意識的にコントロールし、
リーダーシップを発揮するために追い風となるような周囲からの
「見られ方」を獲得することを「プレゼンス・マネジメント」
と言います。フラット化する組織が増え、リーダーが一人一人の
メンバーとひざを突き合わせる時間が少なくなるにつれ、
リーダーのメンバーに対する「ぱっと見」の印象はその重要性を
増しています。3ヶ月前、ある大手企業の部長さんの
エグゼクティブコーチングをスタートさせました。
「どのようなテーマがありますか?」とお聞きすると、
「部下がもっと提案や意見を自由に言い合えるような部に
していきたいんですよね。」と答えられました。その部長さんは
決して人の話を聞かないタイプではないのですが、人を見るときに
下から斜め上を突き上げるように視線を送ってしまう。これは部下は
話しにくいだろうと思って、その部長さんに聞いてみました。
187投稿者:『斜めににらむ』  投稿日:2004/07/08(木)01:56:54
「ご自分が人を斜めににらんでいらっしゃることに、気づいて
いらっしゃいますか?」少し照れたような笑いを浮かべて
部長さんは言いました。「ええ気づいてますよ。これじゃあ
部下は話しにくいですよね。でも長年この顔でやってきましたから。
わかってはいるんだけど、なかなか変えられないんですよ。」
間髪入れずに部長さんに伝えました。「変えなくていいんですよ、
全然。」部長さんはきょとんとした顔になりました。
「変えなくていいんですか?」「ええ、変えなくていいです。
変えようと思うとつらいじゃないですか。部長が言うように
長年そうしてきたわけだし。そう簡単には変わらないですよ。
ただね、ひとつお願いがあるんです。この一週間、すごく
『かっこよく』にらんでほしいんです。歌舞伎役者がきめを
作るような感じで、かっこよく。ばしっと。」部長さんは
なにがなんだかわからないような顔をしていましたが、
とりあえず「わかりました。」といってオフィスへと帰って
いきました。さてそれから3ヶ月。先だって部長の部下の方に
お会いする機会がありました。彼は喜色満面で話してくれました。
188投稿者:『斜めににらむ』  投稿日:2004/07/08(木)01:57:15
「鈴木さん、うちの部長本当に変わりましたよ。すっごく話しかけ
やすくなりました。コーチングの成果ですね!」思わず心の中で
ガッツポーズをしてしまいました。いつもいつもこううまくいく
わけではありませんが、今回は「すごく」うまくいきました。
何故か。部長はいつも「無意識に」部下を斜めににらんでいた
わけです。それを「もっとかっこよく」とリクエストすることで、
「意識的に」にらみを効かせることができるようになりました。
それによって、今まではコントロールのきかなかったにらみが、
コントロールできるものになったわけです。結果として彼は人を
斜めににらむことをやめるという選択肢も選ぶことができる
ようになりました。「優しい表情をしてください」などと
言っていたら、表情をコントロールできないという気持ちが
より強くなって、表情を変えるということを諦めてしまっていた
かもしれません。表情をあまり変えない人にとって表情を変える
というのはそう簡単なことではありませんから。今行っている
ことを止めさせるのではなく、もっと「うまく」やってもらう
ことによって、クライアントがその行動を自分でコントロール
することができるようにするというのもあるわけですね。
189投稿者:『コーチとして認定されるには』  投稿日:2004/07/13(火)01:39:57
最近、コーチを雇う人が次第に増えてきました。その際、
どういう基準でコーチを選択したらいいのか、教えてほしいと
リクエストされます。
国際コーチ連盟(ICF)では次のように謳っています。

 「コーチを雇う際には、次の3つを確認し、
          いずれかに該当する人を選ぶこと。」

  1.ICFの認定コーチであること
  2.ICFの認定コーチを取得するための勉強をしていること
(ICFから認定されているコーチ育成プログラムで学んでいること)
  3.このコーチ自らが、
    ICFの認定コーチからのコーチングを受けていること

現在ヨーロッパでは、コーポレートコーチ(会社に入って
コーチとしてのサービスを提供する)の条件として、
ICFの認定を持っていることがあげられます。
ICFのコーチ認定制度は以下の通りであり、厳しい審査を通過
した人が認定コーチとして認められています。ここで、
あらためて、内容をご紹介したいと思います。
190投稿者:『コーチとして認定されるには』  投稿日:2004/07/13(火)01:40:37
▼プロフェッショナル認定コーチの条件
 −ICFの定める「コーチング」の定義、コア・コンピタンシー、
  倫理規定に関する同意書に同意する
 −コーチ・トレーニングを200時間受講していること。
 −750時間のコーチング・セッションに関する書類を提出する
  (うち無料セッションは75時間以内に限る)
 −5人のコーチング・クライアントからの推薦状
 −2人のICF認定コーチ(PCCまたはMCC)による、
  コーチングスキル・経験などに関する証明書を提出する
 −現在コーチとして活動していることを証明するもの3種提出する
 −ICFの認定コーチ・トレーニング・プログラムの
  プログラム修了証を提出する
191投稿者:『コーチとして認定されるには』  投稿日:2004/07/13(火)01:41:01
▼マスター認定コーチの条件
 −ICFの定める「コーチング」の定義、コア・コンピタンシー、
  倫理規定に関する同意書に同意する
 −コーチ・トレーニングを200時間受講していること
 −2500時間のコーチング・セッションに関する書類を提出する
  (うち無料セッションは250時間以内に限る)
 −10人のコーチング・クライアントからの推薦状
 −3人のICF認定コーチ(PCCまたはMCC)による、
  コーチングスキル・経験などに関する証明書を提出する
 −現在コーチとして活動していることを証明するもの3種提出する
 −コーチ業界に貢献していることを示す証明
  (本の出版、ICF・日本コーチ協会の活動、ボランティア活動ほか)
 −ICFの認定コーチ・トレーニング・プログラムの
  プログラム修了証を提出する

 ※なお、この条件は、ICFが定める
  認定コーチトレーニングプログラム(ACTP)修了者が
  対象となっており、それ以外の修了者については、
  別の申請条件があります。
192投稿者:『コーチとして認定されるには』  投稿日:2004/07/13(火)01:43:25
認定を取得するには、国際コーチ連盟に申請することが必要です。
なお、日本語にての申請は、日本コーチ協会にて、翻訳の代行
サービスを行っています。コーチの認定資格を持っている人は、
2つのことが証明されるといえるでしょう。

 1:コーチングに特化した教育を受けていること
 2:実際にコーチングの実績を持っていること

特に、2に関しては、プロフェッショナル認定コーチは750時間、
マスター認定コーチは2500時間のコーチングをしている証明
になります。コーチングを勉強している方は、ぜひ、この認定取得を
目指していただきたいと思います。

国際コーチ連盟 認定について
http://rd.coach.co.jp/cgi-bin/rd.cgi?m=040104063001030

日本コーチ協会 認定取得翻訳代行サービスについて
  http://rd.coach.co.jp/cgi-bin/rd.cgi?m=040104063001040
193投稿者:『コミュニケーションする気を起こさせる』  投稿日:2004/07/15(木)02:12:12
多くのマネージャーは、自分の考えていることや会社の方針を
いかにうまく部下に伝えることができるか、または、彼らを
どうしたら説得でいるかに腐心しています。しかし、組織内の
コミュニケーションは、部下にコミュニケーションする気を
起こさせるところからスタートします。マネージャーを経験
したことのある人なら誰でも思い当たると思いますが、
チームにおける一番の問題は、部下が黙ってしまうことにあります。
会議の席上や普段の会話でも、気がつくと話しているのはいつも
限られた者でありそれ以外の部下は黙っていることが多いものです。
賛成なのか反対なのか、それすらも意思表示がありません。
彼らはいくつかの理由があって、自分から発言しなくなりました。
ひとつは、話す内容を整理したり、言葉を選んでいるうちに
タイミングを逸してしまう。もうひとつは、発言することそのもの
を止めてしまっているケース。最初からに話すことをやめている
ケースと、条件によって話さないケースが見られます。
194投稿者:『コミュニケーションする気を起こさせる』  投稿日:2004/07/15(木)02:12:42
いずれにしても彼らは、黙っていながらも、頭では話したほうが
いいと思っています。しかし、頭でわかっていても、言葉が出ない。
身体がついていかないのです。
そういうときに、「はっきり言わないとわからない」とか
「コミュニケーションをとらないと」などと言って部下を
詰めても始まりません。今、チームにとっては、部下が
自分からコミュニケーションしようとする気にさせることが
求められています。それはすなわち、チームの活性化、
チームの行動力に直結するからです。では、どうしたら部下は
自分からコミュニケーションをしようという気になるのでしょうか?
彼らが自分から口を開き、提案や要望、質問を始める。そのためには
どんな環境を用意することができるのでしょうか?
このことについて、ぜひ考えてみてください。または、このことを
テーマにチームのメンバーと話してみてください。
195投稿者:『優秀なコーチとは』  投稿日:2004/07/22(木)09:49:20
先週行われたゴルフの全英オープンでタイガー・ウッズは9位に
終わりました。タイガー・ウッズはこれで2002年の全米オープン
に勝って以来、9大会連続でメジャートーナメントの優勝から
見はなされています。タイガー・ウッズは1997年のマスターズ
優勝以来、メジャータイトルを8回もとるなど、ゴルフ界の数々の
記録を塗り替えてきました。まさにゴルフの天才です。
そのタイガー・ウッズをコーチとして支えたのが、ブッチ・ハーモン
でした。タイガー・ウッズが2000年から2001年にかけて
メジャー4連勝をしたときに、たまたまブッチ・ハーモンが
テレビのインタビューに答えているのを見かけました。「いまや、
世界一の技術を持っっているタイガー・ウッズに対して、これ以上
コーチをすることなんてあるのですか?」というインタビュアーの
質問に対して、「私はタイガーにゴルフをティーチングしている
のではない、コーチング、つまりタイガーの力を引き出しているのだ」
という意味のことを言っていたのを良く覚えています。ブッチ・ハーモンは
1997年から2002年にかけてタイガー・ウッズのコーチを
していました。そして、この6年の間にタイガー・ウッズは8回の
メジャータイトルを取っています。しかし、タイガー・ウッズは
2002年の夏、どのような事情があったかは定かではありませんが、
突然、ブッチ・ハーモンを解雇してしまいました。
196投稿者:『優秀なコーチとは』  投稿日:2004/07/22(木)09:55:39
つまり、それ以来、タイガー・ウッズはメジャータイトルから
遠ざかっていることになるのです。今や、コーチをつけていない
プロゴルファーはいないでしょう。おそらくタイガー・ウッズも
別のコーチをつけているのだと思います。しかし、コーチはただ
つければいいのではなく、優秀なコーチをつけることが大切なのです。
スポーツでもビジネスでも、優秀なコーチとは、結果を出すコーチです。
全英オープンの直前に行われた全米オープンでも、タイガー・ウッズは
ショットが安定せずに早々と優勝争いから姿を消しました。
ヨーロッパ向けのテレビ中継で解説を勤めていたブッチ・ハーモンは
タイガー・ウッズのスイングについて「何を考えてスイングを
しているのかわからない」などとかなりの酷評をしたようです。
それを伝え聞いたタイガー・ウッズは、「友達なら直接言うべきだ」
と反論してギクシャクしているというようなことが報道されました。
しかし、全英オープンで再会した二人は、お互いに和解し、
もしかしたらタイガー・ウッズは今後ブッチ・ハーモンのコーチを
再び受けるかもしれないという噂が流れています。全盛期の
タイガー・ウッズは、あまりに強すぎて好きではありませんでした。
しかし、この調子でスイングが乱れっぱなしでは面白くない。また
あのスーパーショットが見てみたい。ぶっちぎりの優勝を見てみたい。
ぜひ、ブッチ・ハーモンのコーチ復活を実現してほしいと思っています。
197投稿者:『答えが得られない究極の質問』  投稿日:2004/07/29(木)01:22:29
国土の広いアメリカでは、電話会議がよく使われます。
電話会議を使ったコーチングは「グループコーチング」と
呼ばれており、ワン・オン・ワン(1対1)のコーチングと
同じくらい盛んに行われています。さて、私は現在、6人の
メンバーとともにアメリカのグループコーチングを受けています。
そのコーチは、バイロン・アースデール氏。電話会議における
効果的なリーダーシップの発揮とコミュニケーションスキルの
向上を専門としています。今日は、グループコーチングでの
コーチからの質問について話題が集中しました。最初にバイロンは
こう質問しました。「参加者が自由に質問したり、発言できるように
するには、コーチとして何に気をつければいいでしょうか?」
Aさん「誰かが発言したらそれをまず承認する」
Bさん「その前に、冗談を言ったりして気楽な雰囲気を作る」
Cさん「あなたの体験をぜひ聞かせてくださいと伝える」
そして、バイロンは次のように言いました。

私は以前、「何か質問がありますか?(Any questions?)」
と聞いていました。しかし、これが非常に愚劣な質問だということに
気づくのに、数年かかったのです。
198投稿者:名捨て人  投稿日:2004/07/29(木)01:24:21
「何か質問はありますか?」と聞くとたいていシーンとなってしまう。
なぜだろう、と思っていたのですが、実はこれは、人から質問を
引き出すようでいて、実は『質問はあるかないか』、イエスか、
ノーか、という選択を迫っているだけだったんです。だから、
こういう質問をするようにしたんですよ。「今学んだことを、
コーチとしてすぐに実践する中で、何か障害となるものがあると
したら何ですか?」するとみんな考えるんですよ。一生懸命。
逆にね、僕はこれ以上質問して欲しくないときに「何か質問
ありますか」と聞くんだよ。あはは。

私も、よくグループコーチングの中で、誰も発言しなくて苦心する
ことがあるのですが、その時に必ずしているのが「何か質問は
ありますか?」というものです。コーチングには、発想を促す
オープン・クエスチョンと、イエス/ノーを聞くクローズド・
クエスチョンがあることは知っていますが、まさか「質問は
ありますか」という究極のクローズド・クエスチョンをしているとは
私も気づきませんでした。次回からは、「何か質問はありませんか?」
にとって代わる質問を10個ほど用意してグループコーチングに
挑みたいと思っています。
199投稿者:『イメージの力』  投稿日:2004/08/09(月)23:58:27
先日『自己治癒力を高める』(川村則行著、ブルーバックス刊)
という本を読みました。お医者さんの書いた本です。
その中に、脳腫瘍を患った10代の少年の話が出てきます。
彼は腫瘍を敵にみたて、毎日戦闘機で攻撃しました。
イメージの中で。そうしたところある日その腫瘍がすっかり
消えてしまったというのです。本の中では、少年が一人で
イメージしたように書いてありましたが、実は彼にはドクターが
ついていて、一緒にイメージを創り上げていったそうです。
この話に詳しい心理学の先生から聞きました。早速自分も
試してみました。一人のスタッフに協力してもらい、わきに
できていた直径1センチぐらいの脂肪の塊を戦闘機で攻撃する
ところをイメージしました。「バババッッ!!!」一度
イメージを創り上げた後は、自分ひとりで、朝も昼も夜も、
会社にいても、家にいても、電車に乗っていても、気が付けば
「バババッッ!!!」すると、なんと、なんと、なんと、
わずか2日でその脂肪の塊はすっかり消えてしまったのです!
他のスタッフからは「そんなことあるわけないでしょ!」
と狼少年扱いされていますが、気をよくした私は、それ以来、
いろんなものを攻撃しています。お腹の脂肪、肩のこり、足のむくみ。
朝起きた時の目のはれまで。気が付くと戦闘機に乗っています。
200投稿者: 投稿日:
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