コーチングの勉強
1投稿者:まりや  投稿日:2003/03/09(日)23:09:31
コーチへの道
288投稿者:「イメージスコア」  投稿日:2005/04/27(水)21:17:38
間接的相互依存とは、「見返りを期待しないで、ある人に協力を
しておくと、それを見ていた第三者に、後ほど協力をしてもらえる」
という構造である。つまり人は、「他人に対して協力した実績を
持つ人に対して協力する」という性質がある。人は、自分のイメージ
や地位を、人に協力することによって上げていくという政治活動を
行っており、そのイメージスコアは人間関係を築いていくうえで
非常に重要なものである。その間接的相互依存のメカニズムを
理解するために、単純化したモデルを使用したコンピューター
シミュレーションの結果を数パターン紹介する。基本形は、協力を
提供する提供者と、協力を受ける受け手がランダムに
ピックアップされ、協力行為のやり取りがされるというものである。
パターンによって、「決して協力をしない拒否者」と、
「人を見て判断する、つまり前回協力してイメージスコアが
1ポイントアップした人にだけ協力する偏見者」、「誰にでも
無条件に協力する者」に分けることができる。また、ピックアップ
された提供者と受け手のやり取りを観察して、提供者のイメージ
スコアを独自にもつ観察者を導入することによって、より現実社会
と近い状態にしてのシミュレーションも行われている。
間接的相互依存を基盤にした協力行為では、提供者になる者は、
他人を助けるために、ある特定のコストを受け入れるか、その
コストを避けるのかを、選ぶことができる。簡単に言うと、
コストを避けることは、高い見返りを避けることにもなる。
一方、利他的行為は提供者のイメージスコアを上げ、それゆえ
将来的に受け手になったときに出会った人から利益をこうむる
チャンスが増える。また、イメージスコアの低いプレイヤーを
蔑視して助けない偏見者は、自身のスコアを減点するという
報いを受けている。人間社会との関連性でいえば、第三者に
ついての情報は、直接的やり取りを必要としていないが、その人
を観察する、あるいは別の人と話すことにより、間接的に取り
入れることができる。そんな情報伝達という意味での人類の言語の
進化は、間接的相互依存を基盤とした協力行為の発生にとって
確かな助けとなった。
289投稿者:ファシリテーター  投稿日:2005/05/02(月)15:18:28
事前準備を万全にして会議に臨む。会議が始まってからは、
ファシリテーターが参加者全員の時間を預かることになる。
先ず、時間通りに始まり、時間通りに終了すること。
開始が5分遅れたら、参加者数×5分の時間が無駄になる。
終了の遅れは、次の仕事に影響し、遅れることが日常化すると、
大切な仕事を会議の後に設定することが出来なくなる。
決められた時間を効率よく使うために、ファシリテーターが
注意することは『ゴールを明確にする』『発言内容を要約して
伝える』の二点である。『ゴール』・・会議の初めに今日の目的
議題、決定する事項を参加者全員で確認する。この狙いは、
全員の意識をゴール達成の方向に向かせることである。
『要約』・・参加者は時として二つ以上の事柄を一度に、
また、主張したいことがまとまらないまま発言することがある。
ファシリテーターは「ご意見は○○ということですね」など、
発言を短くまとめて確認する。他の意見を聞く時も「Aさんの
○○という意見についてどう考えますか」と要約し質問する。
290投稿者:ファシリテーター  投稿日:2005/05/02(月)15:18:51
今日のGOALから外れた発言には「○○は、議題から
外れているように考えますが如何ですか」と軌道修正の
必要性を確認する。ファシリテーターは、討議が分散
しないように絶えず発言内容を吟味し、会議を進行していく。
会議の終盤には、今日の成果を全員で確認し、次回会議までに
参加者が実行する宿題を確認して、定時前に終了する。
要約する力もコーチングの中で養うことができるので
参考にして頂きたい。
291投稿者:「母と補聴器」  投稿日:2005/05/12(木)10:26:09
私には今年で82歳になる母親がいます。いまだに日本舞踊を教え、
習字を習い、毎月のように温泉旅行に出かけて行きます。
その矍鑠(かくしゃく)とした姿はうれしい限りなのですが、
さすがに老いには勝てずこの数年で耳が遠くなりました。
特にこの1,2年は顕著で、最近では耳元で大きな声で話さないと
確実には伝わらないという状態になってきています。
ところが、本人は、「大丈夫。聞こえは悪くなってはいるけど、
言っていることはわかるから」と言うのです。ときどき取り違えて
聞いていることがあるのですが、気丈な母はそれをなかなか認めません。
しかし、家族が感じているのですから、踊りを教えているときも、
友達との間でも、多少のすれ違いが起こっていることは想像に難く
ないわけです。補聴器をつけるという提案を母はしぶしぶ受け入れ
ました。「試してみて、よかったらつける」ということになり、
この連休中に補聴器を扱っているお店を回ることになりました。
最初に行った補聴器専門店。対応してくれたスタッフは、ご自身も
難聴で補聴器をつけています。「耳の聞こえない人の気持ちはよく
わかるんです」という言葉から始まった説明は、さすがに説得力が
ありました。検査の結果で母の聴力は、実際の音声の40%程度
しか聞こえておらず、聞こえていない部分は想像で補っていること
がわかりました。
292投稿者:「母と補聴器」  投稿日:2005/05/12(木)10:28:37
そのスタッフは「おかあさん、本当は聞こえていないんですよ。
想像で補って聞こえたつもりにしてしまう癖がついているんです。
だからときどき取り違えてしまうんです」隣で聞いていた私は
心の中で思わず拍手喝さいです。そのとおり。よくぞ代わりに
言ってくれました。これできっと母も補聴器をつける決断を
するだろう。説明は続きます。「この補聴器をつければ、
音そのものが80%ぐらいまで聞こえるようになりますから、
音そのものを聞くようにがんばってください。」その説明を
聞いた母は強い調子で言い返しました。「私は、いつも聞く
ように頑張ってます。」思わず、横に座っている母の顔を見ると、
うっすら涙を浮かべています。すべての説明が終わって店から
出た母は言いました。「この店では買わない、もうこの店には
こないからね」次の日に行ったのも補聴器の専門店でした。
スタッフは30歳前後の男性でした。補聴器はつけて
いません。前日のお店と同じような検査をし、出た結果も
同じでした。そのスタッフは結果のシートを前にして事務的な
調子で数値の解説をすませたあと、母にこんな話をしたのです。
293投稿者:「母と補聴器」  投稿日:2005/05/12(木)10:28:56
「とても81歳には見えませんね。しかも、現役で踊りを教えている
なんてほんとに素晴らしいです。僕も桜井さんのように歳をとりたいな。
この補聴器をつけると80%ぐらいまで実際の音が聞こえるように
なります。でも、会話が聞き取れるようになる人とならない人がいる
んです。会話の必要性がない人はなかなか聞き取れるようになりません。
その点、桜井さんは今でも踊りを教えたりお習字を習いに行ったり
していますから、必ず会話が聞き取れるようになりますよ。」母は、
このお店で補聴器を買うことに決めました。一方では、良かれと
思ってした激励が母のリセプターを閉じさせ、一方では、
さりげない承認とフューチャーペーシングが母のリセプターを
開きました。どちらのお店の説明もそれは確かに正論です。
しかし、人は正論だけでは動きません。まずは、相手のリセプター
を開くことが何よりも大切なのだと思います。
294投稿者:「課題にはまるか、コンピを上げるか」  投稿日:2005/05/29(日)23:37:09
成果を上げるには2つの方法があります。その課題の中にいきなり
入り込んで解決を図るか、それともその課題を解決するための
コンピテンシー(簡単に言えば必要能力ですね)をまず身につけよう
とするか。例えば、部下があまり業務改善の提案をしてくれない
という課題があるとします。どんな手を打てば部下は提案をして
くれるだろうかと考えるのが前者のスタンスです。一方、自分が
どんなスキルや知識が身につければ、つまり自分がどのように
パワーアップすれば、部下の行動が変わるだろうかと見るのが
後者のスタンスです。どちらも必要なアプローチだとは思うのですが、
採用されがちなのは前者のスタンスのようです。おそらくいち早く
課題をクリアにしたいからですね。後者は遠回りに見えるようです。
しかし、時には後者のアプローチを取る方がより早く成果を手にする
ことにつながることもあります。いや実はその方が多いかも
しれません。野球選手がシーズンオフのキャンプを経て、
大ブレークすることがままあります。昨年首位打者を取った広島の
嶋選手などはその典型です。それまでは鳴かず飛ばずのバッター
だったのが、いきなり「赤ゴジラ」と呼ばれ他球団に恐れられる
までのバッターに変貌する。その一方でシーズン中にいきなり
ブレークする人というのは極めて稀です。悪いシーズンは、最後まで
ずっと悪いシーズンのまま行ってしまうというのが多いようです。
295投稿者:「課題にはまるか、コンピを上げるか」  投稿日:2005/05/29(日)23:48:35
少し前に、社会人野球で鳴らした友人がこう語ってくれました。
「シーズン中は、なんとか打ちたいと思うからね。スランプから
抜け出すのはすごく難しいんだよ。目の前のピッチャーのボール
どうやったら打てるかって考えちゃうからね。そこいくと、オフは
いいわけよ。自分の足りないところを冷静に俯瞰するから。」
エグゼクティブの頭の中はある意味でいつもシーズン中です。
投げられたボールをどう打つかということに意識がいっていて、
自分のどこを伸ばせばボールが打てるかという考えを持つことが
実はなかなかできません。忙しいですし。そこで、コーチの私は
エグゼクティブに尋ねるわけです。「課題に飛び込みたくなるのは
わかります。が、今はエベレストのように見えるその課題が
筑波山ぐらいに見えるようになるためには、まずどんな能力を身に
つける必要があると思いますか?」と。先日、ある会社の社長さんの
コーチングをスタートしました。年齢は80歳を超えられていますが
まだまだ現役です。1000人を超える社員の前で、毎週訓示を
伝えられていると聞きます。彼にどんなテーマでコーチングをすると
いいですかと尋ねたところ次のように答えてくれました。
296投稿者:「課題にはまるか、コンピを上げるか」  投稿日:2005/05/29(日)23:49:13
「社員に毎日楽しんで仕事をしてほしいと思ってるんです。
それには、私がまず自分のことをもっと良く知らないといけないですね。
どういう時にいらいらするのかとか、どういう時に調子がいいのかとか。
少し怖いですが、自分発見をしたいと思いますよ。」優れたリーダーは
幾つになってもコンピタンシーを高めることに意識があるものだなと
思った次第です。みなさんは目の前の課題に飛び込みますか?
それとも課題を乗り越える能力を身につけることをまず考えますか?
297投稿者:「パーソナルゴール」  投稿日:2005/06/02(木)11:10:33
私たちの関心事とは、自分に関わることであり、それ故、自分に
関わりの薄いものに対する関心は、おのずと薄くなります。
企業の経営者が、会社の目標や目的をどんなに力説しても、
社員の関心事は「それで、私はどうなるの?」にあります。
会社のことをないがしろにしているわけではありません。
しかし、社員の関心事は「私の行く末」なのです。有能な
マネジャーは、そのことをよく心得ています。ですから、
目標を設定するときも、決して会社の意向を前面に押し出す
のではなく、本人の意思を確かめます。「今月の売上目標は?」
「300万円」平均的なマネジャーは、ここで「よし、
がんばれよ」で終わります。しかし、いいマネジャーは続けて
質問します。「それを達成すると、君にとってどんないいことが
ある?」それから「その目標を達成した、その先には何がある?」
いいマネジャーは、最初に部下の「私はどうなるの?」に応えます。
それをハッキリさせるために時間をつかうのです。組織には組織の
ゴールがあります。そして、組織に働く人にはすべてパーソナルな
ゴールがあります。100人の社員がいれば、100のゴールが、
1000人の社員がいれば、1000のゴールがあるのです。
298投稿者:「パーソナルゴール」  投稿日:2005/06/02(木)11:10:54
組織のゴールは、社員ひとりひとりのパーソナルゴールが達成
されることで初めて達成が可能になります。だからこそ、組織の
マネジャーやトップは、社員ひとりひとりのパーソナルゴールを
理解し、その達成をサポートすることを求められます。
トロント在住の私のコーチは、ある日、大企業の社長との
コーチングセッションのとき、彼の秘書を部屋に呼んでもらい、
彼に聞きました「彼女がどんなゴールをもっているか知って
いますか?」クライアントは、「知らない」と答えました。
そこで彼は、クライアントに対して、「彼女が自分のパーソナル
ゴールを達成することをあなたがサポートしなければ、彼女が
あなたの本当のゴールを理解し、その達成をサポートしてくれる
ことはない」そう伝えたそうです。それがどんな目標であっても、
それを達成する必要を個人が感じ取らなければなりません。
単にコミットメントを要求するだけでは充分ではありません。
その目標が、まさに自分の目標であり、それを達成するために、
個人が情熱を傾けようとしなければ、より高い目標を達成する
ことはできないのです。マネジャーやトップに求められる能力とは、
単にコミットメントを上げるだけではなく、個人の情熱を引き出す力
なのかもしれません。
299投稿者:システムエンジニアNさん  投稿日:2005/06/02(木)11:14:07
私の周りにネイティブコーチかな?という友人がいます。
休日にその友人とサッカーをすることがあるのですが、
私は結構下手なので、彼がよくアドバイスをくれます。
そのアドバイスの仕方が、コーチ的だな、と最近気づきました。
プレー中に、うろうろしている私に、いろんな人が、こうした
ほうがいい、ああしたほうがいいと指示をくれます。
たとえば、私がボールをもらおうとうろうろしていると、
よく他の選手と同じ位置に行ってしまいます。
そんなときに、「かぶっちゃだめ、もっとうまく動け!」と
言われても、なんとも困ってしまいます。
はじめからうまく動こうと思ってその場所にいるわけですから。
一方、その友人はそんなときに、こんな風に聞いてくれるのです。
300投稿者: 投稿日:
301投稿者:システムエンジニアNさん  投稿日:2005/06/02(木)11:14:25
「二人そこにいると、ボールがそこにきたとき、どんな状況に
なっている?ボールをもらえるのは、一人だよね。ディフェンスも
そこに集まってるよね。他の場所はどんな状況?」
「そうだな、私がディフェンスを一人引き寄せると、状況がよくなる
かもしれない!」「それはすごく助かるよ!」こんな風に今の状況を
認めてくれた上で、さらに役立つプレーをするにはどうしたら
いいのかをひきだしてくれ、ボールに触らなくても、チームに貢献
できるということを気づかせてくれるのです。それからわたしは
こんな質問を自分に投げかけながらプレーしています。
「自分らしく役立つには今何をしようか?]そんな彼は、
ネイティブコーチだな、と私は思っています。
302投稿者:「約束するということ」  投稿日:2005/06/10(金)03:07:03
私は、28歳のときに中学校の教員を辞め、コミュニケーションに
関する研修を行う会社に転職しました。入社して初めて、大きな研修を
一人で担当することになったときのことです。その研修の初日には、
「約束」と「目標」が大きなテーマとして扱われることになって
いました。「約束とは何か?」 「目標とは何か?」約束しても
破られることがある。目標を決めても達成しないことがある。
レクチャーの原稿を書こうとして机に向かったものの、それまで
わかったつもりでいたのに、いざ書こうとしてもまったく筆が
進みません。考えれば考えるほど混乱していきます。私は、
考えあぐねた末に、私のファシリテーションの先生でもあった
上司に相談しました。「約束するとはどういうことなんでしょう。
目標とはどのように違うのですか?」「単に頭でわかりたいの?
それともその違いを体験的に知りたいの?」「もちろん、
体験的に知りたいです」すると、上司は言いました。「だったら、
今、この場で僕と約束しよう」今日から1週間以内に3件の研修の
契約を取るという約束をする。約束が守られなければ、今回の
研修講師は降りる。「そんな約束はできません。1週間以内に
3件の契約をとるなんて、できるかどうか、わかりません」「ほら、
目標と約束はぜんぜん違うものだろう。理解した?」「なるほど、、、
そうですね。よくわかりました。ありがとうございました」
303投稿者:「約束するということ」  投稿日:2005/06/10(金)03:07:22
私は、少しほっとしてその場を立ち去ろうとしました。「ところで
桜井くん、約束を体験したいんだろう? 今の約束、僕としようよ」
「え? そんな約束は無理です」「約束には二種類あるんだ。
自分との約束と人との約束。自分との約束を守れるようになると
人生で多くのことが実現する。でも、自分との約束を守るのは
なかなか難しいから、最初は人との約束から始めるんだよ。僕と
約束しよう。」「約束して、できなかったらどうするんですか?」
「それは最初から約束じゃなかっていうことだね。約束は果たす
ものだよ」「簡単にハイとはいえません。少し考えさせてください」
そして1時間後、私は決断し、上司と約束をしました。そして
1週間後、私は約束を果たしました。その1週間は、とても気分が
よかったことを、今でも鮮明に覚えています。もちろん、ときどき
不安がよぎるのですが、その度ごとに、もう一度自分の中で約束を
しなおすのです。そのときに感じるのは、プレッシャーではなく、
約束を果たしたときの気持ちのよさや晴れやかさ。それは約束を
したその瞬間に自分の内側に起こるものだということを知りました。
その1週間は、私の「約束」に対する捉え方を変えました。約束は
それがどんなに小さな約束であったとしても、人生を豊かにするのだ
と思います。今日、誰かに約束をしてみませんか?
304投稿者:「肯定質問を創りだす」  投稿日:2005/06/23(木)10:55:28
「ラ・ボエム」というイタリアンのお店があります。
チェーン展開していて、青山、白金など都内各所にお店があります。
最近はテレビなどで紹介されることもよくありますが、
有名になる前からよくパスタを食べに行っていました。
行き始めたのは10年ぐらい前でしょうか。このお店の特徴は、
とにかく店員さんが、お客様を楽しませようという気持ちに
溢れているというところにあります。カルボナーラを注文すれば、
運んできたときに「今日は気持ちを込めて黒胡椒をふって
おきましたから。」カクテルを注文すれば、「このカクテルを
飲むと、情熱的になりますよ。」それを皮切りに会話が弾むわけです。
当時から研修の仕事をしていましたから、人材育成には興味が
ありました。それで、仲良くなったひとりの店員さんに聞きました。
「みなさん、すごくサービスいいですよね。会話がすごくうまいし。
なんか研修とかしてるんですか?」答えはこうでした。「いえ、
研修は特にないんです。ただ、お客様のテーブルに行ったら、必ず
なんでもいいから、お客様に楽しんでいただけるような話を
してきなさいとは言われてます。だから考えるんですよね。
どうすれば、楽しい会話ができるかなって。」一方、先日ある
スーパーマーケットの管理職の方と話していたらこんな話が出ました。
305投稿者:「肯定質問を創りだす」  投稿日:2005/06/23(木)10:56:29
「とにかく命令調で怒鳴っちゃう店長がいるんですよ。
『元気に挨拶しろ!』って。そうすると、店員は怖いから、
だれにもかれにも大きい声で挨拶しちゃう。でも違うと思うんですよ。
下を向いてとぼとぼ歩いているおばあちゃんには、小さく語りける
ように挨拶した方がいいかもしれないし、赤ちゃんや幼児に対しては
にっこり微笑みかけるように挨拶した方がいいかもしれない。そういう
臨機応変な接客ができなくなるんですよね。」人の行動を生み出す
要因は様々ありますが、中でも大きいのは、内側で自分自身に
どんな問いかけをしているかです。朝会社に来るときに、重い
トーンで「今日の会議は何時間続くんだろう?」「今日は上司に
何言われちゃうんだろう?」という質問を自分に投げかけている人
と、快活な響きで「どうやったら今日は効率よく楽しく仕事が
できるだろう?」「今日周りの人たちに自分が与えられる影響は
どんなものだろう?」と語りかけている人とでは、自ずと生まれる
行動は違います。ですから、上司、親、先生など、人を指導育成する
立場にある人に課せられる一つの役割は、いかに肯定的な問いかけを
相手の中に内在化させるかということになります。
306投稿者:「肯定質問を創りだす」  投稿日:2005/06/23(木)10:57:00
スーパーの店長さんのように、強く指示命令を与えてしまうと、
おそらくそれを聞いた店員さんの内側には、
「大きな声を出さなかったら店長に
なんて言われてしまうんだろう?」という否定的な質問が生まれて
しまうでしょう。結果として、画一的な、どこか張り詰めた
マニュアル対応を誘発することになります。一方「ラ・ボエム」の
ような環境にいると、「もっとどうすればお客様を楽しませることが
できるだろう?」「どんな会話をお客様は望んでいるだろう?」
という肯定的な問いかけが店員さんの中に生まれる可能性が高い。
創造的で、場に応じた接客がそこには誕生します。自分は相手の中に
否定質問を創りだす存在か、肯定質問を作り出す存在か、
どちらでしょうか?
307投稿者:「優れたコーチは日夜それを考える」  投稿日:2005/07/07(木)01:34:32
1ヶ月ほど前から、週に2〜3回、自宅のそばの区営プールで
泳いでいます。目的はダイエット。ビールを飲む代わりに、夜の
8時ごろから1時間ほど、泳ぎに行くことにしたのです。
とはいうものの、最初は出かけていくのが億劫で、重い腰を
あげるのにかなりの「努力」が必要でした。ところが最近では、
「泳ぎに行きたい」と思うようになっているのです。それには
いくつかの要因があります。体重が少しずつ減っている。泳いだ
次の日の朝は、確実に何グラムかは減っています。この1ヶ月で
2Kgほど体重が落ちました。少しずつ長く、楽に泳げるように
なっている。泳ぎ始めたときは、25mプールを往復するだけで、
ぜーぜーはーはー、一呼吸置かなければならないような状態でした。
それが、少しずつ距離が伸び、楽に泳げるようになってきています。
308投稿者:[優れたコーチは日夜それを考える」  投稿日:2005/07/07(木)01:34:52
なおかつ、泳ぎ終わったあとのちょっとハイな爽快感は、ビールを
飲むよりも魅力的。こうなってくると、「今日も泳ぎたい!」という
気持ちになってくるわけなのです。以前、NHKの特集番組で
プロ野球の「王選手」について取り上げている番組を見たことが
あります。一本足打法で有名な王選手。真剣での素振りで畳が
すり減った、などの逸話が物語るように、王選手といえば「努力、
精進」というイメージが強いのですが、どうも最初からそうでは
なかったらしい。ピッチャーからバッターに転向した王選手は、
バッティングフォームに独特の癖があって、いくら練習をしても、
結果につながらず、だんだんと練習嫌いになっていったというのです。
そのころの王選手についたあだ名は「なまけもの」。その後、
荒川コーチの指導のもとで、バッティングフォームの改良を重ねて
いくことになります。少しずつ一本足打法に近づいていくのですが、
その過程を王選手は「練習すると、それだけ打てるようになる、
結果が出る。だからまた練習したくなるんです」と話していました。
私たちは相手に対して、ついつい努力や頑張りを強いてしまいがち
です。目の前にいる相手がどうやったら最初の小さな成功を収める
ことが出来るのか?優れたコーチは日夜それを考えているのだと思います。
309投稿者:「無限の組み合わせで学習する」  投稿日:2005/07/15(金)16:04:19
先月の WEEKLY COACH で、アメリカの人材育成のカンファレンスでの
体験をお伝えしました。自分の学習スタイルを明確にする学習支援ツールが
いくつもあり、アメリカの研修の現場では、学習スタイル別に研修を
行うと聞いて驚いたのですが、それ以降、自分はどんな学習スタイルを
持っているのか、というのを模索するのが日常的なテーマになっています。
コーチ・トゥエンティワンで行っているコーチ・トレーニング・プログラム
(CTP)は、電話会議システムを使って20人が集い、「クラスコーチ」
という講師のリーディングのもと55分の授業を行っています。
電話会議ですから、たくさんの人と同時に話をすることができます。
つまり、耳で参加する会議のようなものです。私はクラスコーチを
やっていますが、毎回、脂汗がでるほど必死になります。
まず、 参加者がご自身の名前を言っても覚えられない。発言された
ことを理解し、覚えておくために血眼でメモを取る。でも、メモは後で
読み返してもよくわからない。周りでちょっとでも音がすると気が散って
動転する・・・など。同じクラスコーチでも、メモひとつとらず、
相手の発言を完璧にリピートすることができる人がいて、どうすれば
自分がその領域に達するのだろうかと思っていました。しかし、
学習スタイルのテストをやってみて、自分の「聴覚」のスコアが著しく
低いのを発見し、納得がいきました。耳から聞いた指示は覚えていないけど
メールでもらったのは忘れない、など思い当たることがたくさんありました。
310投稿者:「無限の組み合わせで学習する」  投稿日:2005/07/15(金)16:06:23
逆に私のスコアが高いのが「触覚系」。物事を学習する際に体験して
身につける傾向がある、というのを知り、自分がとにかくやってみないと、
後先がわからない、と思っていることが、ここから来ていることが
わかりました。周りの人たちにも学習スタイルについて聞くと、
聴覚系の人は「一番自分が勉強できたのは、ラジオ英語会話を
聴いたとき」であるとか(私にはありえない話!)
「試験勉強は語呂合わせで覚えるのが好きだった」(言語感覚系)
「ノートはとにかく図解して残していた」(視覚系)など、
それぞれ得意なやり方が違っていて、それはその人の学習スタイルと
マッチしていた、というのを知り驚いています。一番面白いのは、
それぞれのスタイルを「だから他の人もそうあるはずだ」と自動的に
思い込んでいることでした。ここに「Learning and teaching styles
in Engineering Education(技術系の教育における学習と教育スタイル)*」
という論文があります。そこにはこうあります。
「学生はいろんな方法で学びます。 見る、聞く、反復する、
理論的に理解する、暗記する、視覚化する、 例えに置き換える、
数学的モデルに置き換える、などを通じて・・・。
311投稿者:[  投稿日:2005/07/15(金)16:06:40
 教師はいろんな方法で教えます。講義で、ディスカッションで、
論理を教えることで、応用を教えることで、 暗記させることで、
考えさせることで・・・。 学生がいかに学べるかは、
 学生の潜在的な学習スタイルと教師のティーチングスタイルの
 組み合わせによって決定づけられる」学び方と教え方の組み合わせで
何通りもの学習方法があることを思うと、それだけでワクワクします。
「学ぶ」ということの面白さを、50歳近くなって初めて知ることに
なったような想いです。コーチも「その人特有の学習のスタイル」を
見つけることから始めてみることなのだと実感しています。
312投稿者:「若手にビジョンを語らせる」  投稿日:2005/07/21(木)01:32:05
今朝(7月20付け)の日経新聞読まれましたか?1面に
『会社とは何か』という特集記事があります。その中に、大卒者の
3割が入社3年で離職するという数値が記載されています。
多大なコストをかけ採用した新人を、いかに社に定着させるかは、
今、多くの企業にとって緊急に解決すべき課題となっています。
そんな企業のニーズを反映してでしょうか。昨今弊社には、
3〜5年目の社員に対して、改めて自分のキャリアを見定めるような
研修を実施してほしいという依頼が多く来るようになりました。
先週も、ある企業で、3年目の若手を対象に、「未来のビジョンを
構築する」というワークショップを行いました。受講者と話していると
わかるのは、要するに、彼らは「漠然とした」不安を抱えていると
いうことです。すごく会社が嫌なわけでもないけれど、この会社に
ずっといることが正しい選択であると自信を持っていえるわけでもない。
なんとなく晴れやかでないというような状態が続いているわけです。
このワークショップの一つの「売り」は、2人でペアになり、片方の
人がもう一方の人に対して、30分間、自分のビジョンについて
話し続けるというエクササイズ(実習)です。30分経ったら役割を
交代します。そして、今度はさっき聞き手にまわっていた人が、自分の
ビジョンを30分話し続けます。たいてい、30分ビジョンを話し
続けてくださいというと、「え〜っ!」というどよめきが漏れます。
313投稿者:「若手にビジョンを語らせる」  投稿日:2005/07/21(木)01:33:04
先週もそうでした。「30分も話すことないですよ。」
これに対してモチベーションをかけるのが私たちの仕事です。
先週はこんな風に言いました。「話したいことがあるから話すのでは
なくて、話しているうちに話したいことが湧き出てくる。そんな
スタンスで話してみてください。」「大事なのは止めないことです。
例え、ああもう出ないなと思っても、決して雑談を始めるようなことは
しないでください。」「同じことを繰り返し話しても構いません。
話しているうちに芋づる式に内側に眠る言葉が引き出されて
いきますから。」実際、本田宗一郎さんも、アインシュタインも、
およそクリエイティブといわれる人は、誰かに自分の考えている
ことをしゃべりながら未来を描いていったという人が多いようです。
マン島のレースで優勝したバイクも、相対性理論も、孤独な思索の
果てに生まれたものではなく、周囲に想いを話す過程でだんだんと
形になっていったらしいのです。つまり、人は思っていることを
話す以上に、話している内に思っていることに気が付く。そんな
側面が多分にあるわけです。ワークショップの受講者に、30分の
ビジョントーキングの後、感想を聞きました。多くの参加者が
上気した顔で、次のように語ってくれました。
「もう一度真剣に仕事と向き合ってみようと思いました」
314投稿者:「若手にビジョンを語らせる」  投稿日:2005/07/21(木)01:34:20
「この会社の中ではもうやりたいことなんかないと思っていたの
だけれど、それがあることに気が付きました」「そもそも
なんでこの会社を選んだのか久しぶりに思い出しました」
企業の若手に、上司に対する不満は何かというリサーチを行うと、
一番はたいてい「自分の将来に対する想いを上司は聞いてくれない」
というものです。だから彼らの内側のもやもやはそこに停滞した
ままとなる。一方、若手の離職率が高くなればなるほど、上司は
彼らの将来に耳を傾けるのは「パンドラの箱」を開けるようなものだ
と思ってしまいますから、余計に彼らの将来に向き合うことを
避けてしまう。悪循環ですね。しかし、実際には、このワーク
ショップでやっているように、思い切って彼らに話す機会を与えて
しまえば、彼らは自分自身でその会社の選択理由を見出す可能性が
高いようです。もちろん、話す中で、他社を選んでしまうかも
しれません。ですが、それでも、平均離職率は30%より下がると
思うのですが。思い切って若手の話を聞いてみませんか。
手遅れになる前に。
315投稿者:「コーチは努力させない」  投稿日:2005/07/28(木)00:24:50
「努力が足りない」という言葉は、「お前は人としての価値に乏しい」
という意味とイコールなのかもしれません。何か事を成すことが
できないのは、努力が足りないから、または、怠けているからという
ことになるのでしょうか。親や先生、上司やコーチの仕事は、
子どもや部下に努力させることではありません。彼らを観察していて、
彼らのできていることに目を向ける。そして、できていることが、
どこへ向かっているのか、どこから来ているのかについて話します。
要するに、できていることを話題にするのです。得意や強みに特に
こだわる必要もありません。今できていることを「話題」にする。
そして、彼らがもっとうまくやってみようという気になるのを待つ。
やがて、少しでも違いを生み出したら、また、それを「話題」に
する。話題にすることによって、それまで何気なくやっていたことを
意識するようになります。私の現在のコーチは、以前はローイング
(ボート)のコーチでした。カナダのオリンピックチームをコーチ
していた経験があります。彼が、金メダルをとる選手と銀メダルを
とる選手の違いについて話してくれたことがあります。
316投稿者:「コーチは努力させない」  投稿日:2005/07/28(木)00:25:38
「金メダルをとる選手は、コーチに言われるまでもなく、毎日確実に
練習メニューをこなします。だからといって、決して練習をしすぎて
しまうこともない。彼らは、自分のペースで目標に向けて、確実に
練習をこなすのです。一方、銀メダルになる選手は、コーチから
見ると、ちょっと練習が足りないと思うときがある。また、逆に
練習しすぎて疲れてしまうこともあるのです」「努力できない」と
思う背景には、自分には何もコントロールすることができないという
思いがあります。勉強、仕事、なんであれ、少しでも自分の意志で
コントロールできるようになると、それは自信になり、より大きな
チャレンジと努力につながります。努力は、強要するのものではなく、
まず最初に、コントロールできるようにするのです。その最初の
ステップは、コントロールする対象を意識させることにあります。
意識することで、コントロールできる部分が見つけやすくなるからです。
誰にでも、努力する能力はあります。それを狭い範囲で限定してしまう
のではなく、努力する楽しさや、面白さを実感できるところへ運ぶのが、
コーチの仕事です。その場合、本人は努力しているとは思わないの
かもしれません。
317投稿者:「デビルズ・アドボケイト(悪魔の提唱)」  投稿日:2005/08/26(金)00:36:51
管理職向けのコーチング研修を始めて、かれこれ7年になります。
この間、一体何日ぐらい研修をしたのだろうかとふと気になり、
過去の手帳を引っ張り出して、数えてみました。(夏休みでしたので。)
全部でざっと1000日。ほぼ3年間毎日やった計算になります。
さて、1000日もやっていると、研修のリーディングの仕方も
ずいぶん変わってきます。研修の時に「良い上司とはどんな上司だと
思いますか?」という質問を受講者にすることがあります。
始めて間もない頃は、アクシデントが怖いわけですね。こちらの
筋書きに沿ったことをなるべく受講者に言って欲しい。ですから、
温厚そうな、前かがみで座っている、よくうなづいてくれる人を
わざわざ見つけて、聞くわけです。そうすると「やはり、よく
部下の話を聞く上司じゃないでしょうか。」なんて、こちらの
予想通りのことを言ってくれて、「よし、よし順調。」などと
心の中でVサインを出していました。ところが、こちらの主旨に
沿った意見ばかりが出るようにコントロールしていくと、研修も半ば
過ぎた頃になって、「でもこの忙しい中、どうやって部下の話を
聞く時間を取るんですか。俺は納得できないな。」などという、
反発心丸出しの意見が飛び出したりします。自分にとっては全くの
不測事態。心の中で十字架を切ります。それをきっかけに、収拾の
しようのない大騒ぎになることも時としてありました。
318投稿者:「デビルズ・アドボケイト(悪魔の提唱)」  投稿日:2005/08/26(金)00:47:02
しかし、回数を重ねるに従って、そのようなリードはしなくなりました。
例えば、一人の受講者が「部下の話を聞くことはとても大事だと
思います。」と言ったとします。そうすると、「本当にそう
思われますか? 部下の話を聞いたりなんかしたら、それこそ
時間がかかって大変じゃないですか?」「部下の話を聞かずに
業績を上げているマネジャーもたくさんいますよね。それに
ついてはどう考えますか?」あえて反論を投げかけます。
問い詰めるようにではなく、「少し一緒に探求しましょうよ。」
というトーンで。受講者は意表をつかれるわけですが、そこで
はたと考え始めます。「本当はどちらがいいんだろうか」という
ことについて。日本では、管理職といえども講師の意図を汲んだ
意見を言ってしまう人がわりと多いようです。ですから、発言者が
本当に心から信じて言っている場合でなければ、こちらの「確かに
そうですよね」などという同意はあまり意味を持ちません。表面的な
ボールが往復するだけですから。つまり、安易な受け入れは、発言者の
考える機会を奪うことにもなりかねません。それに、20人受講者が
いれば必ずいる2〜3人の批判分子を勢いづけることにもなりますし。
相手の意見にあえて反論を投げかけることを、英語では、Devil's
Advocate(悪魔の提唱)といいます。2つの正反対の意見を内側で
吟味するというプロセスを通して、「なんとなくそういうものだろう」
319投稿者:[デビルズ・アドボケイト(悪魔の提唱)」  投稿日:2005/08/26(金)00:47:25
というところから「確かにそれだ」というところに移行する可能性が
高まります。コーチの役割は相手に考えさせることにありますから、
最終的に相手がどちらを選ぶかは実はそれほど重要ではないと
思っています。なんとなく最近のトレンドに乗って選んでしまう
のではなく、他の可能性もじっくり吟味してもらう。その上で、
「やっぱり指示命令だ!」と決めるのであれば、それはそれで力が
あるでしょう。(実際には「聞く」と「聞かない」を冷静に吟味して
いただくと、「聞く」という結論に到達するマネジャーが多いのも
事実ですが。)いつでもこの方法が使えるわけではないと思いますが、
良いコーチは「安易に同意しない」というオプションも持っています。
相手の「内なる対話」を誘発させるために。

デビルとはいいますが、本当はエンジェルの主張だと思っています。

320投稿者:「部下を知っていますか」  投稿日:2005/09/02(金)02:55:46
人を評価するとき、「好きか、嫌いか」で判断する場合が少なく
ありません。または、「損か、得か」「敵か、味方か」。
一度「好きか、嫌いか」のように二極化して結論を出して
しまうと、それ以上に相手を知る必要がなくなってしまいます。
「だって、嫌いなんだから」。私はつい最近、この言葉を十代の
若者ではなく、五十代の会社経営者から聞きました。
さて、部下とうまく行かない上司、上司と馬が合わない部下、
どんな組織にも、またどんなチームにも、対立の問題は
起こっています。何度となく、この問題をテーマに話す
機会がありました。そこで、対立している相手のどの部分が
受け入れられないのかについて訊ねるのですが、理由は
たいてい曖昧です。その実、嫌っている相手について知っているか
という質問に対しては、偏った答えしか返ってきません。
もちろん通り一遍の趣味や、家族関係、職歴などなどについては
知っています。また、仕事における能力については、それなりに
理解しているようです。しかし、それ以上のこととなると、
ほとんど気がついていないのです。たとえば、未来に向けて
どんなビジョンを持っているのか?どんな価値観をもっているのか?
強みは何か?仕事にどんな意味を見出しているのか?
チームに何を期待しているのか?
321投稿者:[  投稿日:2005/09/02(金)02:56:02
「部下について知っていますか?」と質問すると、上司は
「知っている」と答えますが、実のところ、部下の性格分析や
仕事の能力については話せても、部下が今どういう状態にいるのか、
どんな助けを必要としているのか、何を学ぶ必要があるのか、と
いったことについて知っているケースは稀です。「部下と話す時間を
持ってください」と言うと、「何を話したらいいかわからない」
という答えがよく返ってきます。しかし、部下について自分が
知りたいと思っていることだけではなく、部下が上司に知って
おいて欲しいと思うことについても、聞く必要があるでしょうし、
それだけの価値があると思います。
322投稿者:「本当に優秀なコーチとは」  投稿日:2005/09/07(水)23:57:44
多くの経営者やマネージャーは、「自分が」やらなければならないと
思っています。自分が業績をあげなければいけない、自分が影響して
部下を動かさなければならない、と思っているわけです。確かにそれが
なければマネージャーとしての存在価値を疑われてしまうかも知れません。
約一年前から歯科医師のコーチングをしています。最初に取り組んだのは
収益を増すために、患者さんをランクに分け、各ランクに応じたサービスを
行うこと。より綿密なサービスを行うことで紹介が生まれ新しい患者さんが
増える。彼はある経営セミナーでその手法を学び、実行してみようと思った
のです。彼はミーティングでそのことをスタッフに伝えました。ところが、
スタッフの反応はいまいちでした。次に取り組んだのは、キャンセル率を
下げること。データーを見るとキャンセル率がびっくりするほど高い。
どうやったらキャンセル率を下げられるか、彼はアイデアを考え、それを
スタッフに伝えました。ところが、スタッフの反応は今度もいまいちです。
その後も、ことごとく彼の出すアイデアはスタッフに伝わりません。
私は彼に質問しました。「今の医院に必要なことは何?」「もっと、
スタッフに任せること。責任を持たせて自由にやらせること。最終的には
スタッフ一人ひとりの魅力で患者さんがくるような医院にしたい。
自分がいなくても回るような医院にしたい。」彼はアイデアをスタッフに
考えさせ、自分は口出しをせずに、自由にやらせてみることにしました。
彼はコーチになったのです。
323投稿者:「本当に優秀なコーチとは」  投稿日:2005/09/08(木)00:01:24
最初の成果はキャンセル率の劇的な減少に現れました。今までは、
受付で次回の予約をとっていたものを、診療が終わったらその場で
歯科衛生士が直接次の予約をとるように変えたのです。患者さんは
直接歯科衛生士と予約をしていますから心情的にキャンセルしにくく
なります。患者さんと歯科衛生士のコミュニケーションも必然的に
増えていきます。それをきっかけにして、それぞれの歯科衛生士に
患者さんがつくようになっていきました。スタッフの魅力で患者が来る。
自分がいなくても医院がまわる。彼の思ったことが実現しはじめたのです。
先日のコーチングセッションです。「去年よりかなり収益がアップして
います。年間の目標はもうちょっと頑張れば達成できそうなところまで
来ています。」「それは素晴らしいですね。うまくいっている要因は
何だと思いますか?」「自分が、口出ししないことにつきますね。」
医院の経営は順調です。しかも、スタッフは、自分たちがうまく行かせて
いるという実感をもっていますからますますやる気になっている。すべて
彼の思い通りに進んでいるのです。「先日、一番信頼しているスタッフ
からショックなこと言われちゃったんですよ」「何を言われたんですか?」
「この一年間、スタッフは本当に成長したと思う。いろいろアイデアを
考えて、工夫もしてみんな頑張ってとっても良い医院にしてきたと思う。
でも院長は何もしてないじゃないですか。」本当に優秀なコーチは、
コーチのおかげですなどとは露とも思わせないものなのです。
324投稿者:『脳を飽きさせない』  投稿日:2005/09/22(木)00:56:38
一説によると、一分間に平均的な日本人が話す単語数は150単語ぐらい
だそうです。それに対して、平均的な日本人が一分間に脳で解析できる
単語数は約600単語。つまり脳の解析スピードの方が話すスピード
よりもずっと早いわけです。これは何を意味するのかというと・・・。
簡単に言えば、脳の回転の方が速いために、人の話を聞いていて
「飽きる」ということが頻繁に起きます。脳はしょっちゅう
「お散歩」に行ってしまうわけです。目の前の人の話を聞いていた
つもりが、気がつくと違うことを考えている。そんな経験はありませんか?
特に男性の脳はそうです。ご結婚されている方は、一度や二度ではない
はずです。奥様から「あなた聞いてるの!」と叱咤された経験は。
これはもう脳の構造上しょうがない。そういうものです。だから、
聞くことが「受動的」なものであると思ってしまったら、これは辛い。
「聞くことは、じっとしていなければいけなくて、忍耐が必要で、
我慢が必要で、絶えなければいけなものだ」などと思ってしまったら、
ものすごく苦しいでしょう。外を歩き回りたくてしょうがない子どもを
家にとどめるようなものですから相当に大変です。とすると、お散歩
しやすい脳を「引きとめよう」と思えば、やはり「能動的」に相手の
話を聞く必要があります。受身ではなく、一歩前に出るような感じで
聞く。刑事コロンボが聞き込みをするかのように聞く必要があります。
325投稿者:『脳を飽きさせない』  投稿日:2005/09/22(木)01:07:02
そして、能動的に聞くためには、当たり前ですが、相手に対して
興味関心を抱かなければなりません。興味関心があるからこそ、能動的な
リスニングができます。ということは、おわかりだと思いますが、
初対面の人の話を聞くのは実はそう難しくない。お客様の話を聞くのも、
ましてやコーチングのクライアントの話を聞くのもそう難しくはない。
利害関係もありますし、相手に興味も持ちやすいですから。
難しいのは、「いつも一緒にいる人」の話を今日も新鮮な関心を
もって聞くことです。これが難しい。いつも一緒に仕事をしている
部下の話を、今日も新鮮な想いで聞けるか。20年連れ添った妻、
夫の話を今日も新しく聞けるか。ここが最もリスニング能力が試される
瞬間です。だいたいちょっと一緒にいれば、その相手に対して
多少なりともレッテルを貼ります。この人はこういう人。こういう話を
する人。貼ったレッテルが大きければ大きいほど、新鮮な興味は
持ちにくいですから、相手の話が聞けなくなります。では、いつも
一緒にいる人に興味を持ち続けるにはどうしたらいいでしょうか。
一つの解は、「何を知らないかについて予め知ること」です。
326投稿者:『脳を飽きさせない』  投稿日:2005/09/22(木)01:10:06
行く部署行く部署で業績を一気に上げてしまう、ある企業の
マネジャーさんがこんな風に語ってくれました。「僕は、部下について
自分が何をまだ知らないのかを把握しようと努めています。そうでないと
『こいつは企画書作りが得意なやつ、こいつは不得意なやつ』と
非常に相手を『粗く』見てしまうからです。粗く見てしまうと、話も
粗くしか聞けなくなってしまいます。」だから、彼は、「予め」
知らないことを知ろうとします。「この部下を動機付けるために
最適な言葉はなんだろう?」「一発で彼のモチベーションを下げて
しまう言葉は?」「なぜ彼はこの会社を選んだのだろうか?」
「どんなことを将来実現させたいと思っているのか?」「彼にとっての
成功とは一体なんだろう?」こうした部下に対する質問を予め
50近く用意し、「知らないことを知る」ことによって、比較的長い間
相手に興味を持つ続けることができるといいます。知らないことを
知ることで、相手に興味を持つことができ、結果として能動的に話を
聞くことができる。脳のお散歩を食い止めるためにも、何を
知らないのかをまずは知ってみませんか。
327投稿者:『役割にマッチさせる』  投稿日:2005/09/29(木)10:22:18
コーチングは人を役割にマッチさせるプロセスである。これが
コーチングの目的のひとつです。例えば、新任のマネージャーが
新しい職場に着任し、どのぐらいの期間でその職場に慣れるかについて
2004年にハーバード大学で調査した結果、15〜18ヶ月かかると報告
されています。私たちは、より高度な役割、また能力を身につけること
によって、目的や目標を達成しています。目標達成のために必要なのは、
どのような役割を持つのか、どのようなスキルが必要とされているのか、
それらを棚卸しし、それをリスト化し、速やかに身につけることに
あります。新しい役割を身につける過程で興味深い点があります。
それは、それまでの役割では発揮されなかった能力が、新しい役割を
担うことで表出することがある点です。たとえば選手時代には鳴かず
飛ばずであっても、コーチになってその才能を発揮する人もいます。
328投稿者:『役割にマッチさせる』  投稿日:2005/09/29(木)10:22:37
同じように、マネージャーになって初めて能力を発揮する人もいると
いうことです。コーチングセッションでは、役割にマッチさせる過程で、
これまで使われてこなかった、隠れた才能や能力に焦点を当てます。
一般に、人は変化を求めますが、いざ自分が変化する段になると、抵抗を
示す傾向があります。しかし、新しい役割を担うことによって開かれる
可能性に目を向けることは、自ら変化しようとする動機づけになります。
仕事がうまくできない理由に、自分の役割が何であるか理解できていない、
また、その役割に自分をうまくマッチさせることができないことが
考えられます。コーチは、その目に見えない役割にリアリティーを
もたせ、役割にマッチするためのプロセスを、コーチするのです。
329投稿者:『部下の独立』  投稿日:2005/10/05(水)23:06:56
クライアントは35歳男性、貿易会社の経営者。スタッフは50名。
3年後に300人の会社にするというゴールで、コーチングを開始
しました。会社の急成長にともない、社員数が急増していました。
コーチングを開始して2ヶ月後、一人の部下に焦点が当たりました。
創業時のメンバーの一人。営業職でスペシャリティーを持っています。
ところが頻繁に取引先に対して特例を与えて契約してしまう。今までは
一人でやっていたセクションだったので問題にはなりませんでしたが、
チームで行うようになって、彼のスタンドプレーが社内でのトラブルに
発展するようになってしまったのです。「桜井さん、例の彼、また
トラブルを起こしたんだよ。今回は今までになく厳しく叱ったので、
彼も落ち込んでいるけど、また繰り返すと思う。彼独特の営業スタイル
なんだよ。彼のことを考えると胃が痛くて眠れないよ。」
「社長としてはこの先どうしたら良いと思っているんですか?」
「彼は影響力があるんですよ。本当は頑張って会社を引っ張って
いって欲しい。少なくとも会社全体を考えて行動して欲しいと
思ってるんですよ。」「でも、何度言ってもだめなんですよね?
この先、スタンドプレーをやめて、社長の思うようなリーダーになる
可能性はあるんですか?」「今まで、その可能性にかけて、長い目で
見てきたつもりだけど。だめなのかも知れないな」「だとしたら、
この先にはどういう選択肢があるんですか?」しばらく沈黙が続きました。
330投稿者:『部下の独立』  投稿日:2005/10/05(水)23:07:39
「この会社で一緒にやっていくのは無理なのかも知れないな。能力は
あるんだから、独立してもやっていけるだろうし…」「彼はどう
思っているんでしょう?」「それは聞いたことがないな。彼が独立する
なんていうのは今まで僕の選択肢になかったからね。考えてみれば、
彼も苦しいのかもしれないね。立場上、会社を辞めたいとは言い出し
にくいだろうし。腹を割って話してみるか。でも、残る社員に悪い
影響がないように、彼自身も前向きに、そういうレールを敷くのは
大変なことだな。」もちろん、自分が採用して育てた部下ですから
社長にとっては愛情があるわけです。会社を辞めてもらうなんていう
ことは考えもしなかった。かといって、このままでは会社にとって
問題がある。周囲の部下にも示しがつかない。もちろん無理やり
辞めさせる訳にはいかないし、少しでもそのようなニュアンスが
伝わってしまえば、社内は険悪なムードになる。それは会社にとっては
一番困るわけです。この時点で、部下の育成をテーマにスタートした
コーチングが、部下の独立のためのコーチングに発展していきました。
そして3ヵ月後、この部下は円満退職、独立を果たしました。
「彼はとても前向きに独立していきました。本当によかった。
コーチングがなかったら、今でも彼はこの会社の中で、
悶々と苦しんでいたかもしれない。しかも、残った社員は、
今まで以上にのびのび働くことができている。もし、自分一人だけで
考えていたら、こういうビジョンは持てなかったし、こんなに早い
スピードで達成することはできなかったと思います。」
331投稿者:『コーチの叱り方』  投稿日:2005/10/20(木)01:18:39
企業研修で、「『しかり上手』だと思う人は手を挙げてください。」
というと、20人の参加者のうち、多くても3人ぐらいしか手が
挙がりません。1人も手を上げないなどということもままあります。
「『ほめ上手』だと思う人?」と聞いたときには、半分近くが手を
挙げますから、叱るという行為に対して、いかに管理職が苦手意識
を持っているかがわかります。「叱れない理由はなんですか?」と
聞くと、「関係を壊すのが怖い」「部下のモチベーションを下げて
しまうのではと心配」「叱りはじめると自分の感情をコントロール
できないのではないかと不安」など、幾つかの理由が挙がってきます。
いずれにしても、ほとんどの人は「叱る=声を荒げること」だと
捉えています。果たしてそうでしょうか。ある本によれば、叱るとは
「挽回への励まし」と定義されるそうです。つまり、結果として
相手が、「よし挽回しよう!」と思うのであれば、それはどんな
言葉を使ったとしても、叱ったことになると。少し言い方を変えれば、
叱るとは「理性的対応」であり、「感情的反応」である怒るとは違う
わけです。相手の言動に対して反応し、ただただ強い言葉を浴びせ
かけるのは、必ずしも挽回への励ましではありません。
332投稿者:『コーチの叱り方』  投稿日:2005/10/20(木)01:20:02
ある企業の社長のコーチングをしていたときのことです。
珍しくセッション以外の時に社長から電話がありました。
聞くと・・・北海道にいる自分の部下が新規事業に絡んだ案件で、
1億円近い損失を出した。本来ならば頭から怒鳴りつけるところ
だが、今回は少し冷静になって、事の顛末を振り返ってみた。
「もちろん部下にも責任はあるけれども、準備が万端でない
ところで、『早くしろ早くしろ』と先を急がせた自分にも責任の
一端があると思う。だから、今回は彼を責めることは一切せず、
自分から北海道まで出向き部下を励ましてこようと思うが、
それは正しい選択だろうか。きつい言葉も残した方がいいだろうか。
コーチとしてどう思うか聞かせてほしい」とのことでした。
私は前述の叱るということの定義について、社長に話しました。
社長は電話の向こうで深く大きくあいづちを打ちました。そして
彼は北海道へと向かいました。朴訥な社長ですから、部下と会っても
多くは語らず、ただ、じっと部下の目を見て、そして強く一言
言ったそうです。「気を落とすな。頑張れ。」社長が東京に戻って
から間もなくのことでした。その部下からメールが来たのは。
333投稿者: 投稿日:
334投稿者:『コーチの叱り方』  投稿日:2005/10/20(木)01:20:19
そこには・・・「社長の言葉に勇気づけられました。絶対に、
何があってもこの損失を取り戻したいと思います。」そう書かれて
いました。社長の「挽回への励まし」は成功しました。
人は自分の価値観と合わない、他人の行動を見ると「反応」を
起こします。「俺が新人の頃はそうはしなかった。」
「どうしてこの状況でそういう動きをするんだ。」いらつきが
体を支配します。しかし、いらつきから言葉を出してしまえば、
「挽回への励まし」とは程遠いものになる可能性が高いですし、
相手もそれを拒絶することでしょう。自分の中に反応を感じたら、
一瞬止まって、できれば、場所を変えるなど、ほんのちょっと
クールダウンさせ、どんな言葉が相手にとって「挽回への励まし」
となるのか、考えてみてはどうでしょうか。目的は、自分の
いらつきを収めることではないはずですから。
335投稿者:『教育現場にコーチングを』  投稿日:2005/11/05(土)02:39:30
この半年、自分のミッションについてよく考えています。
自分の人生のミッションはいったい何なのか?
私が中学校2年生の時のことでした。3時間目の授業が終わり、
4時間目の社会科の授業を受けるために数人の友達と視聴覚教室へ
向かっていました。そのとき、階段で社会科の先生とすれ違ったのです。
先生は機嫌が良さそうでした。「お、次は君たちのクラスだな」
「はい、よろしくお願いします」「ちょっと、遅れていくから、
少し自習しててくれ」「はーい!」私は明るい調子で答えました。
その答え方が先生の気に障ったのでしょうか。その後のやりとりは
あまりよく覚えていませんが、しばらくして、先生は顔を真っ赤
にして烈火のごとく怒りだしてしまったのです。
「なんだ。自習の方がいいのか!だったらお前たちのクラスには
もう行かないからな!」私は担任の先生にこの出来事を伝えました。
「私は桜井君は悪くないと思う、でもここはひとつ折れて先生に
謝りなさい」今でもそのときの悔しさ、不条理をよく憶えています。
中学校3年生のときの進路指導の時のことです。当時の私は幸いにも
そこそこの成績をとっており、模試でも志望高校はほぼ確実という
結果を出していました。担任の先生は「桜井君、内申の点数からみても、
模試の結果から見ても、志望高校は確実に受かるよ。
336投稿者:『教育現場にコーチングを』  投稿日:2005/11/05(土)02:41:18
でもな、桜井君。高校に行かないで就職する選択だってあるんだぞ。
高校、大学に行ってもいい、今から働いてもいい、君ならどこに行っても
十分やっていけるよ」この言葉は、今でも私を勇気づけます。教師の一言は
生徒に対して想像以上の影響力を持っています。生徒をやる気にさせるか
否かは教師次第なのです。近年、多くの教育現場でコーチングが取り入れ
始められています。コーチングの基本はラーニング・コーチです。
「生徒自身が自発的に学んでいくことを促進する」ことができれば、
教師も生徒もこれ以上の幸せはありません。つい先日、三重県の小学校で
コーチングを授業に応用するという研究が始まりました。 その準備に
立ち会うことができたのですが、そこで中心になっている先生は、独学で
コーチングを学び、独自の授業をつくろうとしていることを知りました。
翌日行われた県の教育委員会によるコーチング研修には、同じ小学校の
教頭先生が参加していました。これまで私の出会った多くの先生たちは、
どうやったらいい授業ができるのか、どうやったら生徒を成長させられる
のか、その情熱に燃えています。教育という志に燃えているのです。
私は今、コーチ・トゥエンティワンの副社長という立場にいますが、
将来マネジメントを退いたときにはビジネスコーチングを続ける傍ら、
週の半分は全国津々浦々の小学校や中学校を回りたい。一人でも多くの
先生にコーチングを紹介したいと思っているのです。その光景を
思い浮かべると、ちょっと嬉しい。
337投稿者:『パンドラの箱の開け方』  投稿日:2005/11/17(木)00:33:21
お読みになった方も多いと思いますが、先日日経新聞に、
一部上場企業に入社した新卒の30%が3年以内に離職するという
記事が載っていました。 転職が特別のことでなくなったとはいえ、
この数字にはやはり驚きました。そこまですぐに辞めてしまうのかと。
もちろん、新卒だけではありません。昔とは比べものにならないくらい、
人はあっさり会社を離れるようです。改めて、一体どんな背景が
あるのだろうと厚生労働省や転職支援会社などのホームページを
つらつらと見てみました。そこで分かったのは・・・
投稿者 メール

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